Twitter創作企画「薄明のカンテ」のまとめ。世界観の説明に始まり、小説・イラスト・漫画・音楽その他、創作企画で生まれた作品を掲載する場所。

タグ検索でヴォイド82件見つかりました。

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そんな生活を夢見てさ/燐花

」  もっもっ、と音を立てて包子を頬張るヴォイドをデレデレしながらギャリーは見つめる。  やっぱり美味しそうに食べてくれる女の子って良いなぁ。スタイルの良い女の子が美味しそうに食べ物を頬張る姿なんてただただ眼福じゃないか、色々想像しちゃって。  ──後ろから殺気を放つスーツ姿の死神さえ居なければ。  ギャリーがチラリと背後に目をやれば、そこには瞳を三日月に歪ませたロード。ヴォイドは気付いて居ない様だが、ギャリーは居た堪れない雰囲気に苦笑いを浮かべた。 「ありがと。じゃあ私戻るね」 「あ、行っちゃう?じゃあ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%bd%a4%f3%a4... - 2021年04月27日更新

ユキヤナギのような貴方/べにざくろ

ース){前線駆除}班の人間の処置を終えたヴォイドは怪訝な顔をする。しかし、あまりにもミアが真剣な顔をしているので声を掛けることは自粛しておいた。  ミアの右手が動く。  注射器がミカンへと向かい、プスリと刺さった。何かを採取して満足そうにミアが笑うのを見て、話し掛けても良いタイミングになったと看做したヴォイドはミアへと近付いていく。 「 あ、ヴォイドさん! 」 「 何やってるの? 」  ヴォイドの問い掛けに何故かミアは何だか自慢気な顔を見せると、左手のミカンをビシッと突き出してヴォイドに見せ付けてきた。し…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%e6%a5%ad%a5... - 2021年04月26日更新

黒猫怪奇譚/涼風慈雨

*名前と疑問  医務室に戻る途中だったヴォイドは、廊下の隅で蹲っている子供に遭遇した。  パッと駆け寄ると、子供は胸を押さえてゼィゼィと苦しげな呼吸になっていた。 「どうしたの?何があったの?」  小さく首を振る少年。 「いつもこうだから……しばらく安静にしてれば大丈夫」  小児喘息の発作に似た症状だと気付いたヴォイドが水の入ったペットボトルを取り出しかけるも、それより先に症状は落ち着いた。息を整えて怠そうに顔を上げた少年の顔は、黒猫のような誰かにやたら似ていた。 「あれ……?ユウヤミ、縮んだ……?」 …

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b9%f5%c7%ad%b2... - 2021年04月24日更新

外の世界に憧れて/燐花

#contents(0) *外の世界に憧れて 「あ、すみません。マルフィ亭のランチセット一つ配達お願いします。はい、はいそうです。場所はいつもの…はい、塔の上でお願いします」  ガチャリ。電話を切るとそのアクティブで動きやすそうなドレスを着た七三分けの特に長くも無い髪の男は退屈そうに煙草を咥えた。火を点け、ぷかーっと煙を吐き出すと今日は何をしようかと窓から空を見上げる。 「今日も今日とて、退屈ですねぇ…ねぇ、シキ?」  シキと呼ばれたカメレオンは「ん?」と小首を傾げて男を見詰める。男はくすりと笑った。 「…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b3%b0%a4%ce%c0... - 2021年04月17日更新

相思相愛薔薇の花ーー花弁の色/燐花

の日一日仕事をしていた。  意外と目敏いヴォイドからの「うわぁ、何浮かれた顔してんだろ」と言う視線には気付かないフリをして、少なくとも今日は処置の時いつもより怖がられない顔になっていた様だから、それで良しとする。  就業後、一言挨拶をして外に出る。何だか今日は疲れた。主にヴォイドの視線がやたらと刺さって。思うに彼女、変なところに目敏いんだ。ミアの事を大事に思っているのは有り難いが、彼女の向ける警戒の視線は主にロードを筆頭に何故か自分にも向いている。以前ヴォイドはボソッと言った。「何か…ネビロスとロードって…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c1%ea%bb%d7%c1... - 2021年04月13日更新

意地悪な神様に別れを告げる為に/燐花

昨日は色々楽しかったけど疲れてしまった。ヴォイドは気怠そうにベッドから体を起こすと、すぐ目に入ったコートを手に取る。それを抱き締めて、安心した様に微笑んだ。 「ユウヤミがくれた…」  続いて愛の日に貰ったお菓子をまとめて置いておいたところから、ピンクの包みを一つ取り出すと、中から生キャラメルを取り出し口に運ぶ。口溶けの良いキャラメルの優しい甘さ。滑らかな舌触りに目をとろんとさせた。 「ロードがくれた」  更に紙袋を取り出し、カントゥッチを一つ口に運んだ。アーモンドとチョコチップの香りが口に広がる。日持ちが…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%d5%c3%cf%b0... - 2021年03月20日更新

資料室事変/燐花

「んっ…あっ…」  少し身を捩りながらヴォイドが漏らした声に思わず獲物を前にした肉食獣の様に口元が悦びでニヤけてしまう。  その絞り出す声の悩まし気な様子は毒だ。ロードは反応しまくっている体を鎮めようと心頭滅却する。と言うか、腕の痛みを思い出せばそれどころじゃないと思うのだが。 「そんな声…せめて自由の効くベッドの上でにして下さいよ…ここじゃまともに襲えないじゃないですか…!」 「だって…苦しい…」 「え?大丈夫ですか…?ちょっと待って下さいね…今から私、もう一踏ん張りしますから…」  息を大きく吸って…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bb%f1%ce%c1%bc... - 2021年03月22日更新

体が縮んでしまっていた!?/燐花

のセリフ…前見て」  倒れた体を起こしたヴォイドは目の前にいる子がやたら誰かに似ている事に気付き一瞬固まった。 「……ロードの子供?」 「…ぼくがロード・マーシュです!!」 「は…?どう言う事…?」  全く状況が飲み込めず呆けた顔をするヴォイドだが、目の前の子供が膝を擦りむいている事にはすぐ気が付いた。 「…立てる?」 「え…?」 「ちょっと膝、擦りむいてるから処置する」 「し、処置…?何するんですか…?」 「大丈夫、痛い事はしないから」  行こ?と手を差し出すヴォイドに少し遠慮がちに手を出すちびロード。…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c2%ce%a4%ac%bd... - 2021年03月26日更新

飛び入り参加にろくな事は無い/燐花

うかと不思議そうな顔をした。 「は…え?ヴォイドに似合うドレス!?何で!?」  と、言いつつすぐ様携帯端末を取り出し色々検索するテオフィルス。 「んー…じゃあ、テオさんがヴォイ姐に着て欲しいドレスとか?」 「お、俺…?いや、別にそんな…アイツに着て欲しいなんてそんな特に無ぇけどよ…」  とは言いつつ検索の止まらないテオフィルスの端末を覗くと調べていたのはウエディングドレスだったのでヒギリは首を横に振ると、「そうじゃなくて、ちょっと大人でムーディーな感じの!」と彼の頭にテーマを追加した。 「お、大人でムーデ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c8%f4%a4%d3%c6... - 2021年03月23日更新

愛日独歩/涼風慈雨

人は」 「こちらも岸壁街出身で元闇医者、ヴォイド・ホロウです。年齢は26歳。医師免許を持っていないはずですが、手荒ながら治療の腕は相当高いです。ですが彼女の普段の言動がかなり危うく、日常のだらしなさも加味すればラウールの側に置くには不適切な人物かと」 「過去なら構わんよ。軍警にも昔ヤンチャしていた連中は多い。むしろ犯罪者の気持ちは犯罪者にしかわからん」  スコーンを口に放り込む元非行少年のハーロックの言葉は重い。 「岸壁街か。此方で調査するには少々厄介な連中だな。だが、ああいう場所にいた相手だからこそ考え…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%c6%fc%c6... - 2021年03月04日更新

療養中の不良患者/燐花

 …と言うわけもなく。  この日担当のヴォイドは珍しく三十分も早くつかつかやって来ると遠慮無くカーテンをシャッと音を立てて開けた。 「生きてる…?」 「い、生きてますが…!」  大袈裟なまでにびくりと体を震わせ荒く息をしながら布団の中でもぞもぞと動くロード。ヴォイドは疑問を浮かべながらさっさと消毒の準備を始めようとするものだからロードは少し涙目になりながら抗議した。 「あの…いつもよりうんと早くありません…?」 「んー…うん。たまたま三十分早く起きたからかな?何か仕事始めるのも三十分早くなった」 「いや…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%ce%c5%cd%dc%c3... - 2021年03月15日更新

そうだ、温浴に行こう/燐花

山に行くので一応念の為を考えて医療班からヴォイド、ネビロス、ミア。後は概要を伝えた上で募集を掛けたところテディ、ユーシン、シキ、アルヴィ、ヒギリ、テオフィルス、ロードと結構な大所帯だ。  デスクワーク等疲れを取りたい目的な人間もいれば、これも経験!と好奇心で着いてきた元アイドル、楽しそうだから行きたいけど一人は嫌だと言う理由で複数で来た子供達、理由はまちまちだが一様に皆温浴を楽しみにしていた。 「温浴に馴染みのある方は?」  二台に分けた行きの車の中不意にネビロスが口を開く。女性はウルリッカ、ヘレナ、男性…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%bd%a4%a6%a4... - 2021年03月10日更新

愛の日に悩み多き君達へ/燐花

聞こえない様に小さな声で喋る。 「ヴォ…ヴォイドさん…ですよね?」 「ええ、私がむしゃぶりつきたいのは一人だけですね」 「むしゃあ…?」 「…ヴォイドだけ大好きって事ですよ」 「ヴォイドさんに言うんですか?」 「返事は期待出来ませんけどね。でもいつもよりは、真面目に伝えようと思ってますよ」 「そう言えば…ロードさんとヴォイドさんって昔馴染みでもあるんですよね?どう言う関係だったんですか?」 「うーん…体以上、心未満…ですかね?」 「へぇ…?」 「あの子、昔から可愛くてですね…顔に掛かって驚いた後のトロンと…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年03月08日更新

愛の日の終わりに安心を君に/燐花

色んな人から色んな愛情をいっぺんに受け、ヴォイドは少しだけ慣れない気持ちにパニックになった。  消滅の神様は、彼女の面倒を見てくれた娼婦の女達が教えてくれた例えだった。  好きだと思った男と必ずしも添い遂げられるわけでは無い。どうしても諦めないといけない時は、添い遂げられる相手でもないのに踏み込み過ぎたからと神様が諌める為に相手との縁を消してしまうのだと。だからどうあっても仕方ないと諦めるしかないのだと、そう言っていた。そう思う事で諦めが付く。そう言って他所に逃げて地上の世界に馴染めず暮らしていく者も、心…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年03月01日更新

愛の日にプロメッスを/べにざくろ

声をかけて同じように帰り支度を始めたのはヴォイドだった。 「 お疲れ様です! ……ロードさん、大丈夫でしょうか? 」  日中、&ruby(ドレイル){医療}班の部屋で急に倒れたロードを思い出して言ってみるとヴォイドの顔色が赤くなったり青くなったり忙しく変わった後に、いつものような淡々とした顔に戻る。 「 別に放っておけば良い 」 「 え? ヴォイドさんが何となく嬉しそうな雰囲気なの、ロードさんのおかげかなーと思ってたんですけど違いました? 」 「 絶対に違う 」  とんでもないミアの勘違いをヴォイドがキッ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年02月23日更新

リバーサイド/燐花

ド曰くご褒美な人物が居た。 「おやぁ…?ヴォイド、おはようございます」 「うわ…」 「うふふふ…朝から眼福ですねぇ」 「………」 「私は今日出張なんですよ。なので朝から貴女に会えてラッキーでした」  それを聞いたヴォイドが一瞬「え?」と呟いた。 「……出張?」 「ええ、今日はケンズとランツです」 「え?じゃあ今日帰って来ないの?」  ただ単に地図を頭に浮かべられない地理の弱いヴォイドの何気ない一言。二つもの街を周ると言う事は日帰りではないのか?と言う疑問だったのだが聞いていたロードは固まり、手をわなわなと…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%ea%a5%d0%a1... - 2021年02月22日更新

2174年お正月/べにざくろ

こにいたのはベッドの上なら大歓迎の格好のヴォイド。間違っても1月の朝に外で見掛ける格好ではない。 「 お前、何つー格好で…… 」 「 寒い 」 「 だろうな、さっさと中に帰れよ 」  帰れ、と言うテオフィルスの言葉がしっかり聞こえているだろうけど綺麗に無視をしたヴォイドがテオフィルスの隣に歩いてくる。  仕方ないのでテオフィルスは着ていたコートをヴォイドへと渡す。「 ありがと 」とだけ言ってヴォイドはそれを着ながら、更に青と緑が混じった様な不思議な色彩の目をテオフィルスに向けた。正確にはテオフィルスの首…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/2174%c7%af%a4%a... - 2021年01月01日更新

愛の日に確かな愛を君に/燐花

」 「ワシレフスキーです。貴女は医療班のヴォイドさんですよね?何されてるんです?」  スクラブの女性はオルヴォも何となく知っている人物だった。と言うか、荒い治療で有名な、それ故に子供の処置にはあまり回されない女性。だからこそ普段関わりを持たないオルヴォにはヴォイドは少し珍しい存在だった。 「私…フランソワ待ってる」 「貴女が?何でまた…?」 「ロザリーとベルナールに愛の日のお菓子渡したくて。そう思ったら、フランソワにも渡したくて、一番渡しやすいのはここだと思ったの」 「なるほど…」  オルヴォはヴォイドの…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年02月14日更新

ふにゃけたプリンの夢を見て/燐花

さそうに見えますね」  ノエの言葉にふとヴォイドは我に帰った。目の前には本日の朝食、約一人前。ただし、ヴォイドにとっては半人前。ノエの朝日に当たってキラキラする緑の髪は目に優しくて朝見るには評判が良いとか何とか。 「…何でそう見える?」 「今日盛られたご飯の量…ですかね?」 「…うーん」 「ご飯は、美味しく食べれてますか?」 「うん、今日も美味しい」 「それは良かった」  ここはぬるま湯過ぎて調子が狂う。優しくされると落ち着かない。ヴォイドがいつの間にか抱き、そしてここ数日の体調不良の原因にもなっていた思…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%d5%a4%cb%a4... - 2020年11月23日更新

例のセーターの話/燐花

 珍しくヴォイドが服を着ている。と言うと語弊があるが、それでもいつもより布面積の広い服を着ているのを見ればそう言う感想を抱いても致し方ない。 「おや…セーターなんて着て珍し…」  しかし、すぐにただのセーターでない事に気付く。彼女と擦れ違った人間は皆往々にしてギョッとした様な真っ赤な顔で二度見三度見して去って行くのだ。 「ふむ……?」  ロードはすっと後ろ側に回ってみた。 「おやぁ……?うふふふ…」  首元がモコモコしているだけで背中はばっくり空いている。腰まで深く空いている為下着の紐が見えているがまあ、…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%ce%e3%a4%ce%a5... - 2021年02月11日更新

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