Twitter創作企画「薄明のカンテ」のまとめ。世界観の説明に始まり、小説・イラスト・漫画・音楽その他、創作企画で生まれた作品を掲載する場所。

タグ検索でシキ42件見つかりました。

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とかげのしっぽをみた/燐花

故&ruby(・・){それ}に気付くのがシキでは無く自分なのだと鈍感の権化たるシキに文句を言いたくなった。  シキは変わらずユーシンと談笑している。話に夢中で彼女──ウルリッカの姿も捉えていない様だ。  ウルリッカは、ふわふわとしたお団子頭になっていた。  ミクリカ追悼式典は、予想以上に混戦したとは聞いていた。十代の未成年の多い調達班は安全面を考慮してこの日はミクリカ周辺に行かない様にと言われていたので現場は見ていないが、諸々の情報網から聞き込むに鬼神の如き強さを誇る赤毛の剣士が容赦無く機械人形を薙ぎ倒す…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%c8%a4%ab%a4... - 2024年04月27日更新

赤い女・2/燐花

たの?」 「わっ!?びっくりした…何だ、シキか……」 「え?うん、俺。何?」 「いや……あれ?シキって何歳だっけ?」 「俺?十九だけど?」 「あ、じゃあ話しても大丈夫かな…?シキ、これは今ミクリカで囁かれている噂なんですが……」  コリンはオンオフのはっきりしている人間で、プライベートではあたたかく親しみやすい話し方をするが仕事の時は敬語になる。きっとこれは仕事の話なのだろうとシキもつられて身構えた。 「あるビデオの存在が都市伝説めいた噂になっていまして」 「ビデオ?どんな?」 「それが……『観ると心拍が…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c0%d6%a4%a4%bd... - 2024年01月22日更新

これも5月の事だった/燐花

えていた。  後ろから抱きしめているからシキからウルリッカの表情は見ることが出来ない。  それでも小さな肩が震えているのは見えるから。  彼女が少しでも元気を取り戻せるように。  そう思ってただただウルリッカの小さな体を抱き締めた。そして優しく優しく撫でていた。その内落ち着いたのかウルリッカは溜息の様な大きな呼吸を一つ、まるで気持ちを切り替える様に吐き出す。 「ありがとう、シキ。もう大丈夫。だからお兄ちゃんには内緒だよ?」  そう言って振り返ったウルリッカの睫毛は湿って少し束の様になっていて、いつもより強…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%b3%a4%ec%a4... - 2023年02月19日更新

其れは5月の事だった/べにざくろ

が言うが、ギルバートは首を横に振る。 「シキ・チェンバースなら僕も知っているが彼ではなかったな」  ウルリッカと歩いていた“黒髪の彼”は、タイガと同じく髪を染めたルーウィン・ジャヴァリーである。言ってみてから彼はギャリー を揶揄うのに使ったセリカと同じ小隊の為にギャリーに気付かれるのではないかとヒヤリとしたギルバートであったが、ギャリーはセリカと一緒にいた黒髪の男の正体に真剣に悩んでいて気付いていない。 「ま、まぁ、ウルと医療班なら一緒に居てもおかしくは無いですよね」  若干青い顔で自分に言い聞かせるよう…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c2%b6%a4%ec%a4... - 2022年12月31日更新

チチトーーク!どころの騒ぎじゃ無い

に影が掛かる。ぬっと音を立てて現れたのはシキだった。 「あ、もっと物静かなシキがいたー」 「何?何の話?」 「ん?このメンツで語るって変な風になりそうだなーって」 「ああ…テーマによりそうだけど…」  シキはキョロキョロと見回すと視界にロードとギャリーを捉える。そしてうーんと喉を唸らせた。 「兄貴、ネビロスさん、ギャリーさんの三人が居る時点で良い話になるか微妙なところ」 「それはボクも思ってた。この三人が揃うと大体ツッコミ劇始まっちゃうから」  ボクらの出番、下手したらここだけじゃない?と溜息を吐く&ru…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%c1%a5%c1%a5... - 2022年11月23日更新

プリマヴェーラ・フェリチタ/燐花

…顔に出てたんだ」  山で迷ってしまったシキを探しに行って、無事彼を見付けて少し寄り道した結果普段見ないヘアスタイルを見る事ができた。普段見せない少し伸びた髭とギャリーみたく上で纏めた髪の毛。ちょっとだけワイルドで格好良い。  面倒臭がりのシキは普段は髪を弄らない。私だけが見れたのか、と思ったら少しお得な様な特別感がある様な。 「ふふ、また微笑んでますね」 「え?また顔に出てる?」 「ええ、とても嬉しそうです」  普段なら嬉しかった事や美味しかったもの、楽しかった事は人と共有したいと思う。けれど、シキの珍…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%d7%a5%ea%a5... - 2022年05月12日更新

夜の海とぼくら/燐花

つの間に来たんだろう?このお婆さん。  シキは一瞬びくりと体を動かしたが、老婆の風貌を見るとある事に気付き知らん顔をしてそのまま携帯端末を弄った。  老婆はこの寒さ厳しいカンテ国に居ながら上着も着ずに裸足だった。 「……だ……んだ……」 「……」  ボソボソと喋る声が聞こえる。それがその老婆のものであると気付いたのはすぐだった。そのつもりは無かったが、ついつい聞き耳を立ててしまう。老婆は周りの事など気にも止めぬ様子でぼそぼそ、ぼそぼそと喋り続けた。 「…だから言ったんだ…あたしは全て分かってたんだ…あの医…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%cc%eb%a4%ce%b3... - 2022年04月10日更新

山ガール・ミーツ・初心者ボーイ/燐花

ってみたい」  突然の思い付きを口にしたシキ。しかし皆慣れたもので、テディもユーシンも「またか」と言わんばかりに溜息を吐いた。 「シキ…急にどうしたの?」  鬼が出るか蛇が出るか。そんな様子で尋ねるユーシン。シキはにっこり笑うと何の脈絡も無く「ウルって知ってる?」と呟く。  ウル。ウル。もしかして前線駆除班のウルリッカ・マルムフェさんだろうか。あのちょっと、いや大分小柄で、その割に大きい大きい銃やナイフを所持しているパワフルな女性。 「そう、そのウル」 「そのウルリッカさんがどうしたの?」 「ウルが山が好…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bb%b3%a5%ac%a1... - 2022年03月25日更新

薔薇は咲く、何度でも/燐花

日少しだけ壁の方を向く回数が多かったし、シキは摘み食いの回数が多かった。 「ミアが幸せなら…それで良いです」  ボソリと呟いたクロエの言葉に反応したのはシキだった。 「…何かクロエ、寂しがってるみたい」 「……当たり前ですよ!!私がそんな感情持っちゃ悪いか!?この柱大根!!」 「柱大根」 「茶色星人ゴボウ太郎!!」 「ゴボウ太郎」 「こらこらクロエは妙に八つ当たらない、シキは思考を宇宙に飛ばしながらつまみ食いをしない!」  二人の間に無理に割って入ると、ロードはシキから皿を取り上げ、こんな事もあろうかとシ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%e9%ac%e9%af%a4... - 2022年02月22日更新

愛の日にプレゼントを/べにざくろ

怖い。 「 テディ、そいつは? 」 「 シキのこと? 」 「 シキ……ロードの所の奴か! 」  名前を聞いた瞬間、酒を飲み交わした時にロードの口に上る弟分とはコイツのことだったのかとテオフィルスは合点がいった。話に聞いているだけでも、なかなか変わった奴だと思っていたので相手がそのシキだと思えば謎の格好をしていても違和感がない。 「 兄貴の知り合いか? 」 「 少し酒を飲んでる程度の顔見知りだけどな、お前の話は良く聞いてる 」 「 兄貴が俺のことを…… 」 「 ねー! ちょっと、二人で盛り上がらないでよー!…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2022年02月14日更新

Let's stay together./べにざくろ

年。  青年を見てオルカの顔が輝く。 「シキ!」 「あ、やっぱりここに居た」  シキはオルカの顔を見て安堵したとばかりに肩の力を抜いた。  その様子を見るに、どうやら食堂からいなくなってしまったオルカを探していたらしい。 「何でここが分かったの?」 「[[オルカがジークのこと好き>私達は似た者同士/燐花]]って言ってたから逃げるとしたらここかなって思って」 「おじさんは避難所じゃないんだが」  そうぼやいたジークフリートの言葉はシキに右から左へ受け流された。 「皆ご飯終わったし、帰ろう」 「うん」 …

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/Let%27s%20stay%... - 2022年01月29日更新

ブルーローズ/燐花

 この日は何故か「俺もついてく」と言ったシキも伴い、買い物がてら出掛ける事にした。おそらく、誕生日が近いからついでに何か買ってもらいたいんだろうなとは思ったが、可愛がっている弟分だし元々そうするつもりだったので特に何も言わずロードはついでに彼を荷物待ちにする事にした。 「いらっしゃいませ!」  結社近くの花屋に寄ると、一番最初に目に飛び込んで来たのは青い薔薇だった。しかし、その薔薇は今まで見た様な人工的な青さを放つ薔薇では無く、自然な青みの綺麗な薔薇だった。 「これは…」 「あ!そちらは薔薇です!珍しいで…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%d6%a5%eb%a1... - 2022年01月24日更新

DONKO☆SHITAKE/べにざくろ

隣に立つ&ruby(ナリル){調達}班のシキ・チェンバースだ。  この二人に人事部のロード・マーシュを加えた三人組は結社内でもたびたび見かける組み合わせだった。おそらくはロードがマルフィ結社に勧誘してきた若い二人ということもあって、彼に懐いているからなのだろう。それ故にそんな二人が一緒にいたところで何ら不思議なことはないのだが、この組み合わせを見る度にルーウィンは胸がざわつく。自分と彼らの間には何か線が引かれていて越えることが出来ないような、そんな気分にさせられるからだ。 「廊下に立っていたら邪魔なのが分…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/DONKO%a1%f9SHIT... - 2022年01月10日更新

男だらけの飲み会にて/燐花

してしまった。 *うって変わる空気  シキは端末にロードからのメッセージが入っていた事に気が付き分かりやすく慌てた。何故ならそのメッセージは数時間も前に入れられたものであり、これが急用であればそれをすっぽかした自分を「まあ、シキだから」と許しはしないだろう。しかし読んでみると内容的に急な話ではなかったのでシキは静かに安堵した。 「び、びっくりした…」  内容は、『蜂蜜酒を買ってきてくれ』と言うもの。ロードが自分にお遣いを頼むなんて珍しいなと思いつつ、届け先がロードの部屋でなかった事にも珍しさを覚えた。届…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c3%cb%a4%c0%a4... - 2021年12月23日更新

ココアはやっぱり?/べにざくろ

人が間違えたということだ。  ニコリネとシキは互いにコーンポタージュ缶を手にしたまま自動販売機の下部に書かれた電話番号に目を向ける。そこには電話番号の他に『故障、違う飲み物が出た等御座いましたら此方へご連絡ください』という言葉があった。正に2人は『違う飲み物が出た』状況なのだから、そこへ電話をすれば良い。それは分かっている。分かっているのだが。 「どどどうしましょう……?」  先制攻撃とばかりにニコリネがイオに問いかけるが、イオは何も答えなかった。  ニコリネとイオ。  一見すると共通点の無い2人ではある…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%b3%a5%b3%a5... - 2021年12月22日更新

生まれ落ちた喜びを知る/燐花

、ドローン一つ、二万イリ」  後から来たシキがどう考えても焦らせる要因にしかならない情報を告げる。いや、シキよ。それは悪手だ、とテオフィルスは思った。 「嫌ぁぁぁぁあ!!ボクそんな高額出せなぁぁぁあい!」 「ならとりあえず手を離してよテディ!」 「だって離したらどっちにしろドローン落ちちゃうもん!」  きゃーきゃー言いながら駆け抜けていく若者達を見届け、テオフィルスは自分の下敷きになってしまったヴォイドが心配になった。 「あ、ヴォイド!悪い、大丈夫か?」  ふと下を見ると、キョトン顔を少し赤くしたヴォイド…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c0%b8%a4%de%a4... - 2021年12月12日更新

罪深き犬達の話/べにざくろ

s *壱の罪 兄貴安眠妨害罪  彼――シキ・チェンバースの前には一つの箱があった。  縦36.2センチメートル、横45センチメートル、高さ33センチメートルのそれは彼の前に堂々と鎮座し、&ruby(シキ){挑戦者}を嘲笑うように部屋の灯りを反射し黒々とした光を放っている。  箱の名前は「電子レンジ」。マイクロ波加熱により、お手軽な調理を可能とする優秀な小型家電である。  ふと、シキが動く。温めようと用意した夜食を電子レンジの中に入れて温めをお任せするボタンをポチッと押すだけの簡単な作業だが、彼の顔は陶器…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%ba%e1%bf%bc%a4... - 2021年12月04日更新

I did it!/燐花

っちゃったねー…」  その様子を見ていたシキがぼそりと呟く。彼の隣に座ったロードは少し寂しそうにそれを眺めていた。 「い、いや…私も結婚した以上人様の娘さん貰った身ですからね…そう言う意味では親が健在であろうが無かろうが立場は一緒…一緒なんですが…やっぱり駄目ですねぇ、保護者の立場と言うものは…」  子供が泣き出したらいけないからとロードを残し、少し離れたところから式に参加している愛する妻と彼女にあやされるまだまだ物心付くか付かないかくらいの幼い我が子をチラリと見る。そしてまた溜息が漏れる。クロエでこれな…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/I%20did%20it%a1... - 2021年11月01日更新

Insufficient sleep will keep you from doing a good job. /べにざくろ

と寝息をたてていた。眠る3人は[[左からシキ・チェンバース、ロード・マーシュ、クロエ・バートン>https://twitter.com/rinka_creation/status/1449998528835559424?t=NeWR8rgKredi2LN1WkaQPQ&s=19]]という班は違うものの良く一緒にいることが目撃されることの多い組み合わせであった。シキとクロエがロードに寄りかかって寝ていて、正直なところロードはとてつもなく眠りにくそうなのだが大丈夫なのだろうか。 「そうだ」  何かを思い…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/Insufficient%20... - 2021年10月31日更新

I'm not as strong as you think./燐花

そうにぬっと頭を押し込めながら現れたのはシキだった。 「あー……大丈夫?」 「ええ、まあ…」 「何か…具合悪くなってゲロ吐いて倒れたって聞いたから」 「シキ君!?」  デリカシーの無いシキの言葉に一瞬ミアが慌てたのが見えたが、そんな言葉でどうこうなる様なクロエでは無いので慌てず騒がず特に突っ込まずに居た。こうして落ち着いて居られるのは多分、ミアのおかげだろうなとも思う。彼女が色々と不器用な自分の分まで笑ったり怒ったり焦ったりしてくれるなら、何だかそれで救われる気がしたのだ。 「大丈夫です。ご迷惑お掛けしま…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/I%27m%20not%20a... - 2021年10月30日更新

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