Twitter創作企画「薄明のカンテ」のまとめ。世界観の説明に始まり、小説・イラスト・漫画・音楽その他、創作企画で生まれた作品を掲載する場所。

タグ検索でウル49件見つかりました。

 1  2  3  次の20件

とかげのしっぽをみた/燐花

ーシンと談笑している。話に夢中で彼女──ウルリッカの姿も捉えていない様だ。  ウルリッカは、ふわふわとしたお団子頭になっていた。  ミクリカ追悼式典は、予想以上に混戦したとは聞いていた。十代の未成年の多い調達班は安全面を考慮してこの日はミクリカ周辺に行かない様にと言われていたので現場は見ていないが、諸々の情報網から聞き込むに鬼神の如き強さを誇る赤毛の剣士が容赦無く機械人形を薙ぎ倒す様を見たとか見ていないとか。  しかし目立った怪我人の話は聞かなかった。その代わり、人間で言う死んだフリをしていた機械人形がお…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%c8%a4%ab%a4... - 2024年04月27日更新

赤い女・2/燐花

声が聞こえた。 「あれ?シキ?」 「……ウル…?」 「シキの部屋……階違うでしょ?どうしたの?」 「あ、う……」  ウル、来ちゃダメだ。そう言いたいのに言葉に出来ない。  だって視えるのは自分だけ。彼女にとって視えない世界の話を急に出されても困惑するに決まっているし、気味悪く思うに決まっている。  だけど、下手に&ruby(・・){コレ}がウルリッカに狙いを定めてしまったらそれはそれで困る。かくなる上はわざと冷たい態度をとりでもして近付かせない様にした方が良いのか。でもウルリッカにそんな態度はとりたく無い…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c0%d6%a4%a4%bd... - 2024年01月22日更新

Jalnic Moroaica/燐花

まった彼とガートとの漫才の様なやり取りにウルリッカが小さく笑う。機械人形であるが人の感性を理解し、寄り添う事を求められているシリルの方が大袈裟に笑っている気がする。ヨダカはそんなシリルを見て「なるほど、これが情緒か…」と密かに人対人の表情の作り方をアップデートしたし、一方派手にカタめの挨拶を投下したエドゥアルトはシリルの豪快な笑いにほっと胸を撫で下ろした。  新歓コンパの時もそうだったが、人前で声を上げると言うのは緊張するものだ。そう言えば先日、タイガと話した時に彼が『緊張からか挨拶が校長先生の様になる』…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/Jalnic%20Moroai... - 2024年01月04日更新

ウルリッカ・マルムフェ

data 親御さん:べにざくろ 名前:ウルリッカ・マルムフェ( Ulricca Malmsjö ) 誕生日:2151年4月4日 血液型:AB型 所属班:前線駆除班第6小隊 性別:女 好き:カヌル火山、銃火器 嫌い:雨、湿気 性格:口数少なく大人しい……が謎の行動をしたりする。 特技:視力が良いこと? 髪色:赤みを帯びた茶色→栗皮茶( &color(#6D3C32){■#6D3C32} ) 瞳色:黒色→暗黒色( &color(#00001C){■#00001C} ) 身長:150cm 年齢:22…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%a6%a5%eb%a5... - 2021年11月22日更新

傍観者でありたかった/べに

前5時。  目覚まし時計なんて必要のないウルリッカ・マルムフェは定刻通りに目を覚ました。抱いていた&ruby(・・・・・・・・・・・){誰かさんを彷彿とさせる}青いリョワリの形を模した大きな抱き枕を脇に置くと、ベッドの上で犬や猫がやるように両手を床に着けて四つ這いになってお尻を上げて「うーん」と伸びをする。  それから遮光カーテンを開けると日光が目に飛び込んできてウルリッカは黒目がちな目を細めた。高緯度の位置にあるカンテ国の日の出は早く、今日の日の出は午前3時23分だ。遮光カーテンでもなければ太陽の光で、…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%cb%b5%b4%d1%bc... - 2023年08月26日更新

これも5月の事だった/燐花

#contents *ウルリッカと毒 [[「……お兄ちゃんが、無事で良かった」>其れは5月の事だった/べにざくろ]]  ポツリと呟いたウルリッカの声は湿って震えていた。  後ろから抱きしめているからシキからウルリッカの表情は見ることが出来ない。  それでも小さな肩が震えているのは見えるから。  彼女が少しでも元気を取り戻せるように。  そう思ってただただウルリッカの小さな体を抱き締めた。そして優しく優しく撫でていた。その内落ち着いたのかウルリッカは溜息の様な大きな呼吸を一つ、まるで気持ちを切り替える…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%b3%a4%ec%a4... - 2023年02月19日更新

hross/燐花

たのは馬だった。馬の横に立っていた男性、ウルヴル──ヘルカの夫である──も嬉しそうにギルバートを視界に捉えた。ウルヴルに手綱を握られ、誘導されこちらに向かって来るタックタック。駆け足でやって来る巨体は一見威圧感がある様に思えるが、尾っぽを振って嬉しそうに足をドスドスと上げる様はまるで大型犬の喜びの表現の様で可愛らしい。 「よぅ、よく来たなギルバート」 「すみません。なかなか時間が取れず…」 「そんな事よりご飯は食べてるか?ショーン…親父さんの代わりに働きに出て……テロ後に出来た新しい場所で仕事に就いたんだ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/hross%a1%bf%ce%... - 2023年02月12日更新

其れは5月の事だった/べにざくろ

ラと出てきた機械人形の頭を撃ち抜きながらウルリッカは嘆息をもらした。  ミクリカは「ミクリカの惨劇」で倒壊した建物が多く上からの射撃が出来ないばかりか、島の北側という立地上、高低差も激しく狙撃手としては嫌な土地だった。自分が上をとれる位置ばかりというならば高低差が激しくても大歓迎だがミクリカは、そのように都合のいい地形をしていない。  故に今回の戦闘では長距離射撃に向く&ruby(エルドちゃん){大型ライフル}ではなく、&ruby(フュールちゃん){自動小銃}を使っているのだが移動が多く、日頃は定点からの…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c2%b6%a4%ec%a4... - 2022年12月31日更新

急拵え小隊とブリーニと/べにざくろ

れを&ruby(・){下}に聞きながら、ウルリッカは静かに銃を構えた。 ――登山道で目を赤く光らせた&ruby(マス・サーキュ){機械人形}を見た。  そんな通報がマルフィ結社に入ったのは数時間前のこと。このご時世に山登りに出掛けた登山客の震える声は冗談とは思えず、マルフィ結社は&ruby(リンツ・ルノース){前線駆除}班を派遣することにした。しかし、本来ならば派遣されるべき待機小隊は別の案件に出払っており、やむなく結社及び部屋にいた休暇中のメンバーによる急拵えの小隊を結成することになった。  小隊長…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b5%de%d9%cf%a4... - 2022年04月26日更新

唇が紡ぐ物語/燐花

ん…じゃあ他に何か面白い話無いの?」  ウルリッカの興味がキスから逸れた。アルヴィが嬉々として何か無いか考えていると「あー、キスの日?」と要らぬ世話を焼く者が。高校から帰宅したであろうイェレニアスが缶ジュースを片手に背後に立っていた。 「イェレ兄、お帰りなさい」 「…イェレ、買い食いして帰って来たの?」 「ただいま。暑いし喉乾いたから飲み物買っただけだよ。今時買い食いでめくじら立てるの&ruby(コタン){集落}の爺様にも見ないけど?」  そう言いながらトトトト…とリズミカルに端末を弄るイェレニアス。クラ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bf%b0%a4%ac%cb... - 2022年06月03日更新

プリマヴェーラ・フェリチタ/燐花

ents *トルタチョコラータ 「おや?ウルリッカさん、何か良い事でもありましたか?」  ノエにそう尋ねられ、ウルリッカははたと気が付く。自分はそんなに嬉しそうな顔をしながらご飯を食べていたのかと。確かに食堂のご飯は美味しいからそんな気持ちにもなるとは思うが。 「そんなに良い事あった顔になってた?」 「ええ。口角が少し上がってらしたので僕はそう判断させていただきました」 「うーん…顔に出てたんだ」  山で迷ってしまったシキを探しに行って、無事彼を見付けて少し寄り道した結果普段見ないヘアスタイルを見る事がで…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%d7%a5%ea%a5... - 2022年05月12日更新

Fish where the fish are./燐花

#contents *水を得た魚達 「ウルちゃん!プールが使えるわよ!」  テディやシキと喋っていたと思ったらウキウキと来て早々そんな事を口にするシリル。ウルリッカはピコンとポニーテールを揺らし、その黒目がちな目をシリルに向けた。 「プール…!?どこで…!?」 「前に&ruby(うち){前線駆除班}で片付けの手伝いとパトロールを請け負ったラシアスの温水プール!プレオープンに関係者への御礼って形でお呼ばれした中に結社も入ってるんですって!」 「本当…!?」 「ええそうよ!残念ながら調達班の子達は今聞いたらち…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/Fish%20where%20... - 2022年04月06日更新

カヌル火山の山神信仰

カヌル教(または、山神教、火山教)は、カヌル火山に集落を構える地域共同体に機能する民間信仰・土着信仰である。 教典や具体的な教えはなく、開祖もいない。 カヌル火山を御神体とし、女神を信仰する拝一神教。 *歴史 信仰の歴史は古いとされているが、&ruby(コタン){集落}では他集落との交流が行われるまで長らく無文字文化であり、口伝伝承であるため正式な成立年代は特定されていない。 カヌル火山の噴火を鎮めるために発生したと言われているが、資料や遺構は発見されておらず、噴火以前より人が住んでいたという痕跡も発見…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%ab%a5%cc%a5... - 2020年09月22日更新

山ガール・ミーツ・初心者ボーイ/燐花

ン。シキはにっこり笑うと何の脈絡も無く「ウルって知ってる?」と呟く。  ウルウル。もしかして前線駆除班のウルリッカ・マルムフェさんだろうか。あのちょっと、いや大分小柄で、その割に大きい大きい銃やナイフを所持しているパワフルな女性。 「そう、そのウル」 「そのウルリッカさんがどうしたの?」 「ウルが山が好きだって言うから、俺も行きたいの」 「なになにー?ウルが山好きだから山行きたいの?」  ニヤニヤと良からぬ事を考えながら尋ねるテディ。しかし、シキは特に動じる事なく「そうだよ」と返事を返した。 「いつかウ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bb%b3%a5%ac%a1... - 2022年03月25日更新

君に掛ける魔法の話/燐花

うな顔で見つめながらひょっこり顔を出したウルリッカがシリルに耳打ちした。 「どうする?軍警呼ばなくて良いの?」  ウルリッカとシリルがドラッグストアで出会ったその女性の手を何故シリルが掴んだか。その理由は至極簡単で、まだ会計を通していない商品を彼女が鞄にねじ込むところを見てしまったからだ。  目深にフードを被って見るからに怪しい風貌だったので見ていたのだが案の定な動きをした。騒ぎが大きくなる前に説得しようかと思ったが、彼女は自分の腕を掴んだのが人間では無いと気付くや否や、吐き捨てる様に「大罪人の癖に!いっ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b7%af%a4%cb%b3... - 2022年03月06日更新

私達のCross-cultural Communication./べにざくろ

に化けたら、きっとこんな感じ。  それがウルリッカ・マルムフェが初対面のユウヤミ・リーシェルに抱いた印象だった。ふわふわとした黒髪は何て品種の黒猫にそっくりなのかウルリッカには分からなかったけれど、黒猫の毛並みのようだったしウルリッカと同じようで何処か不思議な光を湛えた黒い瞳は猫が獲物を探すような、そんな雰囲気があった。  更にそんな黒猫小隊長よりも目を引いたのは、ユウヤミの後ろに静かに立っていた灰色がかったような青みを帯びた紫色の髪をした&ruby(マス・サーキュ){機械人形}だった。あの髪の色は何かの…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bb%e4%c3%a3%a4... - 2022年01月07日更新

桂男の如き君にぞありける/べにざくろ

チュプ){満月}に照らされた結社の廊下をウルリッカは独り歩いていた。  今日はウルリッカの所属する&ruby(リンツ・ルノース){前線駆除}班第六小隊は昼の支部勤務の日であった。予定ではもっと早く結社に戻って来られるはずだったのだが、小隊長のユウヤミ・リーシェルがポツリと「今日は時間通りに帰れない気がするねぇ」と呟いた通りに&ruby(マス・ズギサ){機械汚染}された&ruby(マス・サーキュ){機械人形}が現れて事後処理で遅くなってしまったのだ。  第六小隊にはウルリッカの兄であるアルヴィを&ruby(…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b7%cb%c3%cb%a4... - 2021年12月31日更新

君の悩みを聞かせて/燐花

線機を耳から少しだけ離していた。続いて、ウルリッカの無線にも繋げるとユウヤミはいつもの通り指示を出す。 「マルムフェ君、シリル君と中間地点へ。そこで先程の指示通り、ウーデット組と挟み撃ちで迎撃」 『はい……』 「……ん?マルムフェ君?」  珍しく消え入りそうなウルリッカの声。不思議に思い声を掛けるも、返事は無く連絡は途絶える。ユウヤミは一瞬目を丸くするも、任務に支障は無さそうだと判断して成果を待った。結果としてエドゥアルトが誘導するように闘い、引き付けた先でスナイパー、ウルリッカが仕留めていくと言う戦法は…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b7%af%a4%ce%c7... - 2021年12月30日更新

罪深き犬達の話/べにざくろ

キが新しい電子レンジを買ったそうだ。  ウルリッカはそれを携帯型端末に来たシキからのメールで知ってワクワクしていた。というのも、シキの部屋にある電子レンジは何でだか知らないがお洒落な最新家電が多いからだ。  お洒落な家電が多いのはロードのチョイスだからであり、最新家電が多いのは&ruby(シキ){破壊神}によってお亡くなりになられた家電が多いからなのであるがウルリッカはそんなことは知ったことではない。 「ねー、ウルちゃん。たまには違う髪型にしましょうよー」 「嫌だ」  兄のアルヴィの部屋で夕食とお風呂の後…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%ba%e1%bf%bc%a4... - 2021年12月04日更新

 1  2  3  次の20件

メンバーのみ編集できます