Twitter創作企画「薄明のカンテ」のまとめ。世界観の説明に始まり、小説・イラスト・漫画・音楽その他、創作企画で生まれた作品を掲載する場所。

タグ検索でネビロス55件見つかりました。

バイオレットノスタルジー/燐花

てミアはつい先日の事を思い出す。誕生日、ネビロスと共にナラ下のモニカの行き着けの店「ならの木」モデルとも言えるカミナリに飲みに行った際、あろう事かナンパをして来た男がいた。最初こそ警戒したが、彼の巧みな話術に徐々に引っ張られていき、気付けば彼のペースに乗せられ、剰えそれも悪くはないかな?と思ってしまう程。  男、ヤサカはにやりと笑うと「運命じゃーん?」とナンパのテンプレートの様な事を言った。 「ミアちゃんこんなとこで何してたの?」 「あ…お買い物帰りに…近道しようとしてこっち回って来たんですが…」 「ふー…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%d0%a5%a4%a5... - 2021年04月07日更新

糸の上の幸せ/燐花

抱えた闇 ルミエルが退院してしばらくしてネビロスは成人を迎えた。互いに身寄りの無い身であった二人が生活を共にする道を選ぶのは当然と言えば当然だったのだが、結婚後から少しずつ不穏な影がちらつき始める。ネビロスに反してルミエルは焦っていたのだ。 「ん…もう朝か…」 何だか寝た気がしない。それがここ数日のネビロスの悩みだ。ネビロスの思い描いていたビジョンは、祖父母の残してくれた畑での農作業とは別に仕事をし、それが安定したら子供を考えようと言う事。ルミエルとはもう少し二人でいたかった。そしていざという時不安を掛け…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bb%e5%a4%ce%be... - 2021年01月04日更新

落花流水薔薇の花/燐花

tents *葛藤の朝  二月二十二日。ネビロスはカレンダーに書いてあるメモを見てふっと笑みをこぼす。今日はミアの誕生日。そして今日、想いを伝えようと決めた。 「ミア……」  カレンダーに書かれた彼女の名前を愛おしそうに口にする。その瞬間、亡くなったルミエルの顔が頭に強引に割り込む様に現れた。 「んぅっ…!」  頭が割れる様に痛い。最近あまり彼女の事を思い出したく無い理由にそれがあった。  診てももらった。だが、別段理由らしい理由が見付からない。おそらく心因性のものだと言われ、治そうにも治せない。  ネビ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%cd%ee%b2%d6%ce... - 2021年03月06日更新

毛が生えたパンの話する?/燐花

したのかにっこり笑った。 「んっとねー…ネビロスお兄ちゃん!」 「違います。食べ物の話です」 「…ネビロスお兄ちゃん?」 「ネビロス氏はメシなんスか?」 「あ!ネビロスお兄ちゃんがくれるお菓子!」 「今ネビロス氏ここに居ないんで、学校の給食に限定して欲しいです」 「じゃあ…今日のコッペパン!」  ミアはニコニコしながら適当にそう言った。 「まあ、ジャムとマーガリンの組み合わせはやたら美味いですからね」 「あたしあんことバターの組み合わせも好き!」  あんバタ、ジャムマーガリン、コンポート生クリーム。美味し…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%cc%d3%a4%ac%c0... - 2021年05月27日更新

それは世界を救うと思うんだ/燐花

ードの視線に耐えられなくなったのか彼──ネビロス・ファウストは一つ二つ咳払いをすると手に持っていたお茶を啜る。 「……ロード、何の用です?」 「うふふ、いえいえ。血の通わない鉄仮面かと思いきや…そんな顔も出来たんですねぇ…」  口、開いてましたよ。  そうロードに指摘されネビロスは瞬時に口を手の甲で軽く覆い顔を背ける。耳まで赤くして逃げる彼の顔をロードは容赦無く追った。 「うふふふ…草食動物みたいな雰囲気醸し出しておきながら、ねぇ?」 「…何が言いたいんです?」 「いやいや、口開けたままガッツリ目で追うな…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%bd%a4%ec%a4... - 2021年05月20日更新

お味はいかが?/燐花

contents *イコナ産特濃牛乳  ネビロスが結社内で女性に人気がある事に気付いたのは、誕生日を終えて晴れて交際を始め、「フラれるかも」と言う心配と緊張が一先ず無くなった時だった。 「では、お先に休憩入ります」  一言控えめに呟き部屋を出ようとするネビロス。ミアはそれに気付き、「行ってらっしゃい」とこっそり呟いた。ネビロスの耳にそれは届いていたらしく、ミアの方を見ると優しく微笑み「行ってきます」と返す。  しばらくぼーっと出入り口を見つめていたミアだが、ネビロスが出るタイミングで廊下に女性の姿が見える…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%aa%cc%a3%a4... - 2021年05月09日更新

愛の日に暴走した君/燐花

としては「静かになってくれて良かった」とネビロスは思った。 「(しかし、私も人の事言えませんが不器用ですね本当に)」  普段から余計な事をベラベラ喋っているくせに。肝心の愛の言葉に緊張してかなり心臓が早く動いていたらしい。まあそれ以外にも理由はあるが兎に角彼は貧血で倒れた。ベッドに運ぶとそのまま寝てしまったのでひと段落付いた医療班に静けさが戻る。 「何なの…目の前で倒れるとか…」  ぼそりとヴォイドがぼやく。とてもとても迷惑そうに。 「(可哀想…)」  ネビロスはちょっとだけ同情の目線をロードに送ると、ヴ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年04月30日更新

相思相愛薔薇の花/べにざくろ

中に、突然昨夜の記憶が蘇ってきた。私服のネビロスさん、カミナリ、ネビロスさんの部屋、ルミエルさん、そして、そして――。はっきり言って頭がショートするかと思った。  前言撤回。二度寝なんてしていられず、ミアは跳ね起きる。 「 ゆ、夢じゃないよね……? 」  お酒を飲んで酔っ払って幻覚、幻聴の類を見た訳ではないと信じたい。  慌ててテーブルに駆け寄ると、そこに置いてあったジュエリーケースを手に取って中身が昨日見た通りの薔薇をモチーフにした控えめで上品なデザインのネックレスであることに安堵する。 「 夢みたいだ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c1%ea%bb%d7%c1... - 2021年04月03日更新

相思相愛薔薇の花ーー花弁の色/燐花

こ最近で一番幸せかもしれない。そんな顔でネビロスはその日一日仕事をしていた。  意外と目敏いヴォイドからの「うわぁ、何浮かれた顔してんだろ」と言う視線には気付かないフリをして、少なくとも今日は処置の時いつもより怖がられない顔になっていた様だから、それで良しとする。  就業後、一言挨拶をして外に出る。何だか今日は疲れた。主にヴォイドの視線がやたらと刺さって。思うに彼女、変なところに目敏いんだ。ミアの事を大事に思っているのは有り難いが、彼女の向ける警戒の視線は主にロードを筆頭に何故か自分にも向いている。以前ヴ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c1%ea%bb%d7%c1... - 2021年04月13日更新

そうだ、温浴に行こう/燐花

で一応念の為を考えて医療班からヴォイド、ネビロス、ミア。後は概要を伝えた上で募集を掛けたところテディ、ユーシン、シキ、アルヴィ、ヒギリ、テオフィルス、ロードと結構な大所帯だ。  デスクワーク等疲れを取りたい目的な人間もいれば、これも経験!と好奇心で着いてきた元アイドル、楽しそうだから行きたいけど一人は嫌だと言う理由で複数で来た子供達、理由はまちまちだが一様に皆温浴を楽しみにしていた。 「温浴に馴染みのある方は?」  二台に分けた行きの車の中不意にネビロスが口を開く。女性はウルリッカ、ヘレナ、男性はアルヴィ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%bd%a4%a6%a4... - 2021年03月10日更新

愛の日に悩み多き君達へ/燐花

共に抱き枕を持って来た。 *午前十時のネビロスとアペルピシア  言えなかった。でも、言えないで良かったのかも。  浮かれるな。そう言われているのかも。  毎年毎年家族と過ごしたイベントを、どう過ごしたら良いか分からなくなっていた。  何をするにも君達の顔が浮かぶから。それなのに君達はもう居なくて、自分だけが生きているから。  ミアを夕食に誘おうとしたそのタイミングで運悪く仕事が入り最後まで言えなかった。ネビロスは胃腸薬の整理を始めた彼女を呆けながら眺めた。  そんなに早く私の事を忘れて誰かを好きになっ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年03月08日更新

甲斐なき星が世を明かす/涼風慈雨

でアキヒロは不思議な患者と出会った。  ネビロス・ファウスト。昏睡状態で運び込まれた際に赤のトリアージを付けられ、現在に至るまで昏睡と昏迷を行ったり来たりしていた。呼吸がたまにおかしいものの、止まってはいないので呼吸補助のチューブが挿管されていた。  中手指節関節が変色し極度に擦り減っていた事から何かを殴り続けた事は明白だった。その他に骨折も数カ所あるが命に別状がある程ではなく、心拍にも異常はない。瞳孔の対光反射もある。関節を叩いた時の自動反射もつねった時の反応も異常はない。 ーーこれで目を覚まさないのは…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b9%c3%c8%e5%a4... - 2021年01月11日更新

愛の日にプロメッスを/べにざくろ

…では、もし良かったら私と…… 』 ( ネビロスさん、あの時何を言いかけたんだろう )  お昼ご飯を終えて一息ついたミアは、ふと朝のことを思い出していた。薬品の場所を聞かれたので案内し終えてネビロスの元へ戻ろうとしたら、愛の日以降には大量に必要になるという腹痛に効く薬や胃腸薬が届いてソレの整理に追われた。ミアには何でそれらが必要になるのか分からなかったが、食べ過ぎや、食べてはいけないレベルの炭のような菓子を貰ったもののソレを( 深い理由があって )食べる人間の為である。人には色々な事情というものがあるので…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年02月23日更新

2174年お正月/べにざくろ

になりそうだ。 *AM9:00  ネビロス・ファウストは来訪者を奇妙な目で見つめていた。  それもそのはず。 「 ねぇ、ちょっとお願いがあるんだけどダメかしら? 」  ネビロスの部屋を尋ねてきたのは、特に関わりのない&ruby(マス・サーキュ){機械人形}のシリルだったからだ。彼とも彼女ともいえない( 見た目だけ言うなら彼女、の方が相応しいか )機械人形が急に現れたことに、ネビロスは不安半分警戒半分で対応する。 「 どんな要件でしょう? 」 「 んふふ、部屋に入れてくれたら……あらヤダ! 閉めないで…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/2174%c7%af%a4%a... - 2021年01月01日更新

いつかのお話/燐花

世話になったと言わざるをえない男がいる。ネビロスはその男との待ち合わせ場所に向かう。そこは酒屋で今日は自分もその男もオフ。昼間から飲みとはいいご身分である。 「え?まだ手ェ出してないんです?」  ブカブカしたスウェットに身を包み、いつもと違いピッタリとセットしていない髪。完全にオフの状態のロードは少し幼くも見える。彼はいつもの調子でタバコを口に咥えた。 「……と言うか、飲むか吸うかどっちかにしません?」  少しだけ話題を逸らしたくなったネビロスはロードにそう指摘する。ロードは特に気に留めるでもなく一言、「…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a4%a4%a4%c4%a4... - 2021年02月14日更新

愛の日関係なく大好きな君/燐花

起こされたな。ジークフリートは近くに居たネビロスにも指示を出した。 「ネビロス。ベッドに運ぶぞ」 「嫌です」 「どうした急に!?」 「転がしとけばその内起きますよ」 「アンタ…そんなキャラだったか…?ンな馬鹿な事言うな、ここは医療班だ!」  今から小一時間前。ミアをどうやって二人きりの食事、つまりデートに誘おうかそわそわしていたネビロス。彼をよく知らない人からは「え…?あの人何か企んでるの…?」と不安がられるくらい顔に出ていたネビロスだが、御用改めであると言わんばかりに豪快に入って来たテディがまさかの大声…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年02月09日更新

愛の日の朝を迎えて/燐花

らく大道芸人の衣装だと思われるが)。  ネビロスがミアを食事に誘う予定だと言っていたのでそのデート用の服もリヤカーに詰め、テディの掛け声に合わせて調達班は円陣を組んだ。 「絶対愛の日盛り上げるぞー!!」 「「「おおおー!!」」」 *愛の日の朝のネビロス  朝が来て 夜が来て  また朝になって夜になる  そうして過ごしたこの手から  あなたの温もり消えなくて──  愛の日の今日、ネビロスは緊張していた。少し前、家族と過ごした幸せな日々を思い出して精神的に不安定になってしまったミア。彼女を落ち着かせる為だ…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%b0%a6%a4%ce%c6... - 2021年02月07日更新

前に、前に/燐花

ネビロス、来月の休みの予定だと」  ジークフリートに渡された紙を一瞥、ネビロスはそれをそのままゴミ箱に突っ込んだ。 「おいおい…」 「構いませんよ。予定など白紙で良い。私は全日出ますので」 「そんな訳にいかんだろ。おじさんは良いけどな、あんたは休まなきゃいかん」 「…じゃあ私の分までジークが休んでください。私の代わりに」 「答えになってないし休みの代行なぞ聞いた事ないだろうが」 「とにかく私は休みません。休む理由はありません。上層の石頭共にそうお伝え下さい…」 「そうは言ってもなあ…」  ジークフリート…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%c1%b0%a4%cb%a1... - 2020年10月14日更新

手折り摘むはその花/燐花

」 ヴォイドは端末を取り出すと、その場でネビロスにメッセージを送った。 癪ではあるが、ミアの話を持ち出され人事部のあの男に説教までされ、色々と思うところがあったネビロスはこの日大人しく部屋に居た。アペルピシアに診察もしてもらい、軽めの薬も出してもらい、少しだけ部屋で大人しくすると言う訓練を始めたのだ。 ミアの話をあの男に持ち出されたのは癪だし、あの男に言いくるめられたのはもっと癪だけれど。それでも反発を続けているのは大人気ないしこれ以上周りに迷惑を掛けるわけにはいかない。そう納得させていたら端末が震えた…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bc%ea%c0%de%a4... - 2021年02月02日更新

龍虎、乱れ舞い/燐花

そう言って空を切る様に飛んで来た手刀をネビロスはパシッと受け流し瞬時に力を分散させる。そして反対の手で掌底打ちを繰り出した。ロードも間一髪避けるが、少し体勢が崩れる。ネビロスはそれを分析する様に見つめた。 「…大振りですね。体の使い方はそこまで成っていない様で」 「うふふ、そもそも私はルール無用の実戦派ですから。目潰し、足払い、金的がなきゃそんなの喧嘩じゃ無いですよ」 「正式なルールに則る試合ではそれらは禁止されています。ここは結社ですから試合までしか駄目です。そしてその条件を飲んだのも貴方です」 「分…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%ce%b6%b8%d7%a1... - 2021年01月29日更新

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