Twitter創作企画「薄明のカンテ」のまとめ。世界観の説明に始まり、小説・イラスト・漫画・音楽その他、創作企画で生まれた作品を掲載する場所。

タグ検索でアサギ27件見つかりました。

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思い出/燐花

に「髪の色が緑だから」と、色から取って「アサギ」と名付けた彼女。気恥ずかしくてまともに顔なんざ見ちゃいられなかった。 主人が商談からの帰りに元部下の男に襲われた。 主人もなかなか悪どい事やってるからな。俺はその男を半殺しにしたのだが、代わりに男を主人と慕っている機械人形に不意打ちを食らった。 不意打ちに特に驚きはない。強いて言うなら、泣く程誰かを慕うと言う気持ちが理解出来なくて、それに驚いた。破損した頬を携えて屋敷に戻ると、ウェンズデーはいきなり泣きながらガーゼを当てた。人間じゃないからガーゼなんざしな…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%bb%d7%a4%a4%bd... - 2020年09月22日更新

ミサキの年末年始 汚部屋でコタツカメ編

丸まって眠るミサキの姿も。その反対側ではアサギが箪笥に背を預けたまま目を閉じていた。 一瞬の混乱の後、ようやくロナは昨夜の事を思い出してきた。 ミサキの考案したカードゲームで自己紹介するだけだと思ったら意外と長くかかってしまった事。ミサキのオニイチャンの事で怒られた事。ロナの使っている刀は大陸から渡ってきた骨董品の軍刀だと話した事。アサギが何度もカードを切った事。 いつ意識が無くなったかの記憶は無いが少なくとも2時は回っていたはずだ、と手繰り寄せた記憶の中で時計を見る。 まずはカーテンを開けなければと立ち…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%df%a5%b5%a5... - 2020年09月19日更新

ミサキの年末年始 実践!ゲーム編その3

ル・バツならうちにもあるからそうするか。アサギはどうする?」 「あ……俺はいい。まだ充電あっから。」 「そうか?」と言いながらポットとカップを回収したロナは台所へ向かった。 冷凍庫の中からフライパンで加熱するだけの即席炒麦を取り出す。 「こんな日に保存食を開けることになるとはな……」 普段は食堂で食べているが、たまに帰りが夜遅くなって食堂が開いていないことがある。 そんな時でも大丈夫なように準備してあった物だ。 ロナも自炊ができないわけではない。元のバイト先は弁当屋の裏方だったし、いつもの休暇時は自炊して…

https://hakumeinokante.memo.wiki/d/%a5%df%a5%b5%a5... - 2020年09月19日更新

ミサキの年末年始 実践!ゲーム編その2

を止めるロナ。 カードを切るのに失敗したアサギがコタツに散らばったトランプカードを集めている。 人の健康状態の分析を始めるのは師範時代のままの悪い癖だ、と頭を振ってさっきまでの思考を外へ追い出す。自分はもう師範では無いし、ミサキは自分で出来る子なのだから、と。 「アサギ、カード切るのがやりたいのか?」 「……上手くいかねぇな」 「少し、カード貸してもらえるかな?」 アサギからカードを受け取ると、手の中で見やすい角度に傾ける。 「動かすのは左手のみ。右手はそっと掴んでいるだけでいいんだ。」 そう言いながらゆ…

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ミサキの年末年始 実践!ゲーム編その1

アサギがみかんの皮を一匹の蛇のように剥けるようになった頃。 適当にみかんの中身をつまみながら、ヘッドホンをしたミサキは膝に置いた個人用電子端末でプログラミングに勤しんでいた。折角だから、とロナが淹れたお茶が飲み頃を通り越して冷めるほどの集中力だ。 突然、快調にキーボードを叩いていた指が止まり、端末の画面を睨みつけ、書き込んでは消し、連続でクリックする音が聞こえたと思うと、また何かしばらく悩んでは書いて消す動作を繰り返し始めた。 「ミサキ女史……コタツの魔力の分析に使う情報はそんなにあるものなのか?」 形の…

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ミサキの年末年始 実践!みかん編

ール箱につまづいてよろけた。 「痛っ……アサギ、持ってきたなら放置しない。」 「あ?あぁ、そうだった。」 コタツに入ったままみかん箱をズリズリと引き寄せるアサギ。 そして、ロナの方へ押し遣る。 「その……なんつぅか……普段の、お礼。」 上手く視線を合わせられず、アサギは目を逸らしたままになる。 伸びやかなまつ毛の陰になった紅白の瞳には迷いにも似た光が浮かんでいた。 「色々“ワケあり”で上手く馴染めねぇ俺にとことん付き合ってくれたのはロナだけだったから……そう、正直、感謝してる。だからなんつぅか……」 最後…

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ミサキの年末年始 実践!コタツ改良編

んでいた。 この少し前に時間を戻そう。 アサギの元に、ミサキから一本の電話が掛かってきた。 「ミサキだけど、今忙しい?」 「別に……何もねぇけど。」 「なら、今すぐ私の部屋に来て。」 「何があるんだ?」 「……ロナにサプライズ。」 「行く。」 間髪入れずに答えたアサギはミサキの部屋へ向かった。 ミサキの部屋は床も窓も壁も見えない。そして極端に暗い。 数々の画面と電子端末本体、様々な再生機器、サーバまで積み上げられており、天井まで届いている。隙間には数種のプログラミング言語ごとの複数の手引書、アプリ運用、シ…

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