薄明のカンテ - 生き人形事件

概要

 メインになる舞台はアス。2168年頃の事件。
 「生き人形事件」自体は4項目めの「アス連続失踪事件」を指す。
 前後関係の説明の為、幼馴染み探しから記述する。

幼馴染み探し

 「幼馴染みが行方不明になったので探して欲しい。警察は事件性がないので動いてくれない」と言ってソーニャ・アドレルは近所のリーシェル探偵事務所を訪れる。
 さくさく調査をしたユウヤミが翌日〜翌々日くらいには探し人の居場所を特定してソーニャに連絡。探されてた子は知人宅でもなんでもない片田舎の食堂でご飯食べてて、携帯の電池は切れていた。
 特にヤマもオチもない。

連続放火事件

 連続放火事件がアスで発生。
 警察からの依頼でヨギリやミフロイドと共に事件現場に向かったユウヤミ。
 全くもって一貫性に欠けるように見える放火犯で警察も犯人像を掴み切れないと悩んだ。
「30代前半。男性。格闘技経験者。今は関係ない事務方のデスクワークばかりの職業に就いている。普段は相当真面目で四角四面な人。シャツのボタンは1番上まで止めるタイプ。家族構成は母親との二人暮らしの可能性が高いが、仲は良くない」
「次の放火場所は恐らく第二公園の多目的トイレか大きめの遊具」
「目撃者が被害に遭っている可能性が高い」
 ユウヤミの予測を元に実際に警察が第二公園に向かうと多目的トイレの一部が燃えていた。
 この時、通りすがりのソーニャが犯人の顔を見てしまった故に焼死させられそうになっている。駆けつけていた警官たちによりソーニャは事なきを得た。犯人の顔を見ていたソーニャの証言から犯人が更に絞り込まれて逮捕に至った。
 現場から救出された際に、見知った人だと気付いたユウヤミが今後の営業も兼ねて「災難だったね」とソーニャに声をかけている。ユウヤミとミフロイドが話している内容を聞き齧り、「ソーニャが事件に巻き込まれていると推理して警官隊を動かした」「つまりリーシェルさんはソーニャが好き」と勘違いしてしまい、ソーニャの片想いが始まる。これが悲劇の始まりだった。

ストーカー調査

 「ストーカーされている気がするから調査して欲しい」とリーシェル探偵事務所を訪れたソーニャが言う。
 これと言った証拠もなく言うソーニャとユウヤミは押し問答になるが、結局当時金欠だったこともありお金に物を言わせたソーニャに折れてストーカー調査をする事になる。
 だが、1週間調査しても何もストーカーらしい人物は見つからず、痕跡もない。周囲の人も候補になりそうな人を知らないと言う。
「色んな男性と付き合っててね、誰とも長続きしないのよ」という証言も取れたので統合失調症か境界性人格障害ではないかとユウヤミは疑うが、病気だとは一切認めないソーニャ。
「そうだわ、恋人ごっこをしていればストーカーしてくる人も諦めてくれるかもしれない」
「(私としてはこの茶番を諦めて欲しいんだけど……)」
 まとわりついたり逐一報告を求めたり、後回しにすると放っとかれたから怪我したと騒いで自傷行為を繰り返すソーニャに辟易したユウヤミ。煩わしいなら消してしまおうかと数日分合計574通りくらい殺害方法を考えて準備を始めたが、ハーロックに「殺さないのは殺すより難しい」と言われた事を思い出す。
「殺すのは簡単だ。方法は何であれ、殺すのが到達点だからな。だがな、殺さない方法は到達点が一つとは限らない。面倒だと逃げ続ければ自身の成長の機会を逃してしまうぞ」
 やがてソーニャはユウヤミに寄り添っている機械人形ヨギリに不信感を抱き、警察が自分たちを監視する為にずっと側にいるのだと妄想する。根拠の無い妄想だったのだが、微妙に当たっていた為ヨギリの行動を深読みしては攻撃してしまうようになった。
 ヨギリに当たるのはまずいと判断したユウヤミは調査は切り上げると宣言。幾ら払うと言われても怪我してもこれ以上の調査は意味がないし、其方の負担なだけだと。小一時間説得してなんとか引き下がって貰い、ストーカー調査は終幕した。だが、本当の悪夢はここからだった。

アス連続失踪事件(生き人形事件)

 とある男の子が失踪し、警察が捜査を始めるも見つからない。その1週間の間に初老の男性と20代後半の男性も行方不明になる。最初は偶然だと思われていたが、報道の様子を見ていたユウヤミが事件のにおいを察知。
 行方不明になった時の特徴を並べ、犯人の拠点はアスのあのエリアの廃墟ビルだとミフロイドに連絡するユウヤミ。
 指定されたエリアの廃墟ビルから、首を切られて逆さ吊りになった小学生の男の子、バラバラ遺体にされて血抜きされた初老の男性、縛られて巨大冷凍庫に放り込まれていた身長175cmの男性、が発見される。全員口の中に新聞が詰め込まれていた。
 いずれも行方不明者のDNAと合致し、失踪した3人は回収されたが、犯人に直接繋がる毛髪も指紋も残っていなかった。
 凶器と思われるものは全て現場に残っており、まるで見つけて貰う事を意図したかのように綺麗に揃っていた。
 冷凍庫に入れられていた男性は仮死状態だった為、後に病院で目を覚ます。意識の戻った彼が言うには犯人は2人組で、片方は筋骨逞しい大柄な人物で、もう片方は大きな人形のようだったと証言する。
 現場から機械人形の髪に使われる化学繊維が発見され、大柄な人と機械人形の共犯かもしれないと警察は考えた。ただ、被害者は“大きな人形のよう”と言ったのであり機械人形とは言っていない事から更に聴取を続けたユウヤミはドールコスプレをした人物の可能性に行き当たる。
 鑑識が発見した宝石の破片はレッドルチルクォーツ。ソーニャがよく身につけていて、お守りなんだと言っていた事を思い出すユウヤミ。石が守るなら探偵を雇う事ないのでは……とうっかり言ってしまったがばかりに地雷を踏み抜いて怒涛の勢いで責められて時間を取られた挙句、持っていればわかるとじゃらじゃら付けていた中の一つを渡された事も思い出した。
 レッドルチルクォーツを持っている人は他にも沢山いるから問題ない。ただ、冷凍されていた男性は背格好と言い、服装と言い、ユウヤミと似通った人物だった事が引っかかった。自意識過剰だろうか?必然か?
 首を切られて逆さ吊りになった少年も黒髪、バラバラにされて血抜きされていた初老の男性も黒髪。彼らが住んでいた場所はアスの中でもバラけていたが、学校や職場や馴染みの店は皆近くにあった。マップ上にピンを刺せば中心に来るのはリーシェル探偵事務所。
「アドレル君か……?」
 ユウヤミとしては予想外の事ではない。呆れるほどの執着を見せるソーニャ・アドレルなら似たような人に嫉妬するのもおかしくなく、普段から自傷行為に及ぶくらいなら他人に対しても躊躇いはない筈だ、と。
 ミフロイドに囮作戦で犯人を捕まえる事を打診するユウヤミだったが、許可は降りない。
 自分に今すぐの危険は無いから放置でいいかと判断したユウヤミ。それが誤算だった。

 ヨギリから緊急連絡が入ってミフロイドはユウヤミが何者かに拉致されたと報告される。一緒にいたヨギリが他の作業をしていて目を離した隙にユウヤミが拉致されたという。
 近くに設置された防犯カメラには筋骨逞しい大柄な男性にトラックに引き摺り込まれているユウヤミが映っていた。

「ほら……こうでもしないとあなたは振り向いてくれないもの」

エンバーミング

 意識の戻ったユウヤミが見たのはゴスロリ部屋だった。装飾もゴスロリだが、床も壁もコンクリートが打ちっぱなしになっているのが見える。大きな業務用冷凍庫が雰囲気をぶち壊すように置いてある。両手足、腰も椅子に固定されているらしく動けない。
 ドールコスプレをした人物ーーソーニャが現れる。
「一緒に楽しく暮らしましょぉね、リーシェルさん?」
 一切驚かないユウヤミ。推理した通りの結果だ。誤算は少しタイミングが早かった事くらいか。
「リーシェルさんがソーニャの事放置するから、こんなに怪我しちゃったの」
 見せつけるように腕を突き出すソーニャ。痛々しい傷痕がズタズタに裂けた手袋の隙間から見える。
「うふふ、ソーニャ知ってるのよ?リーシェルさん、ヨギリって機械人形に監視されているんでしょ?だからソーニャを見てくれないんでしょ?」
 根拠なしの妄想なのに微妙に当たっているのが怖いところである。
「ソーニャね、リーシェルさんの事大大大好きなの。とっても愛してるの。けれど、監視されるのは大嫌いなの。だからね、監視を外せばいいと思うの」
 夢を見るようにくるりとターンするソーニャ。
「誰にも邪魔できないょうにしましょぉね、エンバーミングして冷凍保存すれば愛は永遠よ」
 エンバーミング。本来はすぐ葬式ができない時に遺体の保存期間を延ばすための技術。全身の血液を足首から抜きながら、エンバーミング用の液体を首から注入していくものだ。
「あなたの見透かしたような瞳が本当好きよ。残念なのはエンバーミングでも水晶体が濁るのはどうしようもないって事かしら。でも良いわ。隣りにいられるんですもの」
 監禁事件を起こす犯人は大体、被害者の言葉は聞かない。聞いたとしても都合の良い自己解釈しかしない。大学の卒論でも監禁事件に関連した犯罪心理について研究していたユウヤミは早々に対話を諦めていた。自身の妄想に閉じ籠っている人には何を言っても届かないし、論理や話術で絡めとるのが難しい、と。それより外部に救難信号を送る方が優先なのだが、動けない状況で出来る事は限られてくる。
「最期に見るのはソーニャじゃないと嫌よ。拒否したら両目を抉り取って食べちゃうから」
 にこりと笑ったソーニャがエンバーミングの準備を始める。
 特に抵抗しないユウヤミ。すぐ死ぬわけでなし、騒いでも状況が好転するわけでもなし、体力温存が得策だろうかと。
「いつまでだって愛してるわ。リーシェルさん……えぇ、大好きなの。殺したいくらい」
 後から現れた大柄で筋骨逞しい男性に固定され、ソーニャに首と足首に管を取り付けられるユウヤミ。
「あなたより素敵な人は何処にもいないもの」
 業務用冷凍庫をチラリと見るソーニャ。
 その瞬間、ストーカー捜査で誰も候補が浮かんでこなかった理由をユウヤミは悟った。ソーニャは強く執着した相手を殺害してコレクションしている、と。
 普通の感覚ではあり得ない事でも、ソーニャならおかしくないと妙に納得してしまう。
 殺害を繰り返しておきながら未だ捕まっていないのは、遺体を手元に起き続けている影響だろう、と。
 サラサラ出て行く自分の血液を見ながら意識がなくなるまでの時間を計算するユウヤミだが、此処で死んでも別にまぁいいかと計算結果はあまり気にしない事にした。それより、ユウヤミには大事な事がある。
「アドレル君、君にとって生きるってなんだい?」
「それはもちろん、愛しのリーシェルさんに出会う為よ」
「その後は、あるのかい?会えて、その後は?」
「後にも先にもソーニャにはあなたしかいないわよ?」
 甘ったるい声と笑顔で答えるソーニャ。
「やっと、ちゃんとソーニャと話してくれる気になったのね、リーシェルさん」
 以前から会話していたはずなのだが、ソーニャの記憶は自分に都合の良いように改竄されている。
「あのね、リーシェルさんが天邪鬼でソーニャの事見てくれないから、どぉしたら見てくれるのかなって色々考えたの。それで思いついたの。リーシェルさん、事件大好きでしょ?だから、わかりやすい事件を起こせば天邪鬼なんて辞めてくれるんじゃないかなって」
 勿論、ソーニャの妄想である。ユウヤミは天邪鬼ではなく、本気で邪魔だと思っている。故にソーニャの殺害方法も600通り近くシミュレーションしてある。
「そぉしたら思った通りリーシェルさんが来てくれた。ね?もぅ天邪鬼なんて辞めちゃいましょ?素直になってくれるとソーニャ嬉しいの。ね、ソーニャの事、愛してるんでしょ?」
 ソーニャの意見は適当に聞き流し、隣りで気配を消して佇む男性にも「君にとって生きるってなんだい?」と聞くユウヤミ。
「ちょっと!?ソーニャ以外と話すの禁止でしょ!?酷いわ、ここまで来てやっぱり天邪鬼なのね?もぅ大好きなソーニャしか見ちゃダメだから。次やったら本当に目を抉るから!!」
 男性の答えは聞けず、本当に手を出しそうな勢いのソーニャを前にしてそれ以上食い下がるわけにもいかないユウヤミはソーニャの“愛してる”と“大好き”の一方的なお喋りを聞く事になる。
 貧血で薄くなって行く意識の中で一つ思い出して声を出す。
「アドレ、ル……君……」
「なにかしら?愛しのリーシェルさん?」
「もうすぐ……警察が、ここに来る……」
「なんて事言うの、リーシェルさん!!もう天邪鬼辞めるって言ったじゃない!!」
「発信機、外して壊しただろう……?だからだよ……」
 根本から間違っているソーニャにツッコミを入れる体力はユウヤミにはもう残っていない。
「ねぇソーニャしか見ないって約束してくれたばっかりなのに……本当に警察嫌い!最後まで私たちの邪魔をするなんて酷すぎるわ」
 繰り返すが一方的に捲し立てていたソーニャの妄想である。約束なんてしていない。
「空に浮かんでるクジラが緑の炭酸水を吹いてダイヤ撒き散らしてるから飲みに行かなくちゃ」
 焦ってそう言いながら、意識朦朧としているユウヤミに高血圧にする薬を無理やり飲ませ、同じ薬を自分でも飲むソーニャ。
 警察のサイレンが薄っすら聞こえ始める中、エンバーミングの管を抜いて冷凍庫を開け放ったソーニャがユウヤミを引きずって冷凍庫に入れようとする。既に冷凍庫には別の遺体が無造作に置かれている。大きな水槽になみなみと水が入っている。

 死ぬのはどうでも良いけど、これでいいのかな
 愛って奴がこういうのなら自分には理解できない類いの物なんだろうな
 無理やり飲まされた血圧を上げる薬の影響か、普段暴れる事のない心臓がうるさい
 こんな状況だけど心中ってあんまり面白くないな

 水槽にソーニャがユウヤミを突き落とそうと引っ張り上げた時、部屋にヨギリが飛び込んできてユウヤミを取り返した。その瞬間、ソーニャは手が離れて冷凍庫の扉も閉まり、1人冷凍庫に閉じ込められた。
 追いついたミフロイドが慌てて冷凍庫を開けると、半分氷漬けになったソーニャがいた。到着した救急隊が引き摺り出して蘇生をしたが、血圧を無理に上げていたソーニャは急激な温度変化による心臓発作でそのまま亡くなった。
 名を呼ぶヨギリの声を聞きながら、ユウヤミの意識はブラックアウトする。


後の祭り

 そして暫く警察病院で入院生活になるユウヤミ。意識回復した途端、ヨギリとミフロイドにお小言を言われて、死なずに済んでしまった事を知る。ソーニャは過冷却水に浸かって心臓発作で亡くなった事、冷凍庫に入っていた遺体は全員ソーニャの元カレだった事、共犯者の男性セルゲイはソーニャに片想いし続けていた事。発信機が見つからなくなった時間と監視カメラ映像とレッドルチルクォーツの落ちていた場所から推測して現場を見つけられた事。
 共犯の奴が言うには、とミフロイドが取り調べの録音をユウヤミに聞かせる。
「オレ、ソーニャ好きだったんだよ。愛してた。だから、どんな事でも頼まれたらなんでもやってた。ソーニャの元カレ達を拉致ったり、殺害の手助けしたり、してた」
 淡々と話すセルゲイ。
「ソーニャがやった事はいけないっても思うし、オレもいけない事をしたんかなと思うけど、ソーニャ死なせたからリーシェルは許さない。リーシェルは、許さない」
 最後だけはやたら語気を強めて言うセルゲイ。録音の再生を止めるミフロイド。
「って言うわけだ、ラウール。少なくとも5人殺った奴の台詞とは思えないな。とりあえず、内容はお前宛てだからな。届けたぞ」
 その後、担当の精神科医の面談や、里親関係のケレンリー家の人の見舞いも来て、どうも話は大事になっているとユウヤミは理解した。
 極め付けはハーロックが義足を引きずって見舞いに来た事だった。流石のユウヤミもハーロックが来るとは予想しておらず、かなり驚いた。が、1番会いたい人であったのは確かだった。
 ソーニャの事で余計に人間って奴の事がわからなくなったし、愛とか言う奴がなんなのかもっとわからなくなってしまった。そんな事を訥々とハーロックに話すユウヤミ。
「ソーニャは愛に狂っていました。死ぬのが損とは言いませんが、得る物は何もなかったはずです。どれだけ突き放しても執着してきて……シミュレートだけなら600回は殺してます。普通は殺しと愛はいつか同居するものなのでしょうか?愛は極まればあの醜態になるのでしょうか?」
「ラウールよ。ソーニャの愛は誰に向かっていたのか、見極めが大事だ。お前か、お前を好いている己へか。分析方法は既に習ったじゃろ?まずは一介の犯罪者として分析してみる事じゃな」
「愛の向き……セルゲイもでしょうか」
「そうだ。少なくとも、ソーニャとセルゲイの行動は常軌を逸しておる。それくらいはラウールもわかるじゃろ?」
 ゆっくり頷くユウヤミ。
「だが、世の中には一定数は度の過ぎた連中がいる。その輩を殺さず、さりとて己も殺さず、上手くいなす方法を考える事だ。今回は自分から手を出さなかった事、良かったぞ」

考察

 血の繋がった家族以外で、義務感ではない他人からの強い執着する愛情を諸に受けたのはユウヤミとしては恐らくソーニャが初めてと思われる。特に恋愛の形で受けたのは。
 その影響か、妄想は酷いもののソーニャの予測不可な発言がどこか面白く思えて、狂ったように愛を叫ぶところが途中から嫌いでは無くなっていたと思われる。もしかしたら抱え続けた疑問の答えがわかるのでは、とチラリと考えていたかもしれない。
 現在の「誰かを損得抜きに大事に思うことが理解できるかな」と発言して未だ身につかないと自身を分析しているのも、ソーニャの一件も枷になっている。何故ソーニャがこの行動を起こしたのか未だに理解できず「普通の定義」「生きている意味」の疑問に拍車がかかっている。もし、生き人形事件の事を気にしなくなれたら、もう少し迷宮の出口に近づけるかもしれない。

 尚、現在のユウヤミは自由人キャラなので束縛されるのは嫌がります。