薄明のカンテ - ユウヤミと面談しましょうか
★ユウヤミと面談しましょうか(ヨダカは充電中の為欠席)

涼「ようこそ、パラグラフ14へ。」
ユ「いきなり呼び出して何のつもりだい?私は忙しいのだよ?」
涼「寝らんなくてゴロゴロしてた人の台詞とは思えないね。ってかパラグラフ14にツッコミ入れてよ。」
ユ「聞くまでもないだろう?」
涼「お見通しなのは知ってるけどさ、ユーがこのネタ知ってたらメタすぎるじゃん。」
ユ「おや、キャラが薄すぎてジャ○ー喜○川のモノマネかい?」
涼「……ユウヤミってさ、生まれる場所間違えたんじゃない?メタ発言はしらけるよ。」
ユ「生みの親が言うと余計にしらけるのではないかな?」
涼「あー言えばこー言うねぇ……まぁいいや。ちゃんと本題に入ろう。ボクに隠し立ては無用だから本音で話してくれると助かるんだけど。」
ユ「そうなのかい?善処するよ。」

涼「じゃぁまず。現在の結社での仕事は面白い?」
ユ「そもそも暇つぶしだからねぇ、そこまで面白くないよ。」
涼「具体的に言えば?」
ユ「命のやり取りが多いと生きてる感じがして楽しいけど、小隊長の仕事をしてると半減どころか美味しいところがほとんど消えちゃうね。」
涼「面白くないのは小隊長の仕事?」
ユ「そう。毎日似たような手口の犯行の対処なんて暇つぶしにもならないよ。」
涼「いっそ前線駆除班から調達班情報部へ異動願い出すのは?」
ユ「何言ってるんだい?前線じゃないと見られない景色があるじゃないか。」
涼「どういうこと?」
ユ「言わせるんだ?」
涼「憎たらしい笑顔だな。元々軍警に協力してたのは監視者の存在だけじゃなくて、ドロドロの殺人事件に関われるからなんでしょ。前線駆除班にいれば御遺体も怪我人も見られるし人間の生の感情を間近に見られる。だから動きたくないんだよね?」
ユ「面談の意味がないねぇ」

涼「お褒めの言葉どーも。んで?面白い人には会えた?」
ユ「そうだねぇ、一番興味あるのはケルンティア君かな。」
涼「どんなとこ?」
ユ「何者も寄せ付けない効率主義の天才少女、というより昔の私を見るような気がしてね」
涼「ふーん。親近感あるんだ?」
ユ「親近感とは違うかな。ケルンティア君は私と根が違うからねぇ。」
涼「意外だな。そんなに違う?」
ユ「合理的な思考は同じだよ。ただ、私は生きる事に疑問があるのに対してケルンティア君は無頓着だけど生きるのが嫌いじゃないのだよ。体が弱い故だろうね。合理的すぎて周囲とぶつかるところをつい昔の自分に重ねて見てしまうのだよ。」
涼「な、なるほど……」
ユ「未だに声をかけても無視されるか邪険に払われるかだけどね。」

涼「ふむ。たまに見るねそれ。他は誰かいる?」
ユ「サオトメ君。誰も寄せ付けないケルンティア君に気に入られている事が興味深いね。
根を詰めすぎる彼がよくまぁ小隊長していられると思っているのだけれど。あれは一種の莫迦だね。」
涼「確かに。」
ユ「その性格が幸いして、私でも使いこなすには時間がかかりそうなアサギ君と折り合えてるのだとも思うけれどね。」

涼「あの〜シリルさんは何かあったりとかする?」
ユ「シリル君?たまに衣装の相談ならするね。仕事ぶりも普通に快調だけれど?」

涼「そっか、そうだよな。班外だと誰かいる?」
ユ「そうだねぇ、医療班のファウスト君かな。」
涼「どこが気になるの?」
ユ「顔色の悪さがダントツすぎたから。」
涼「そこ!?失礼過ぎだろお前!?」
ユ「最後まで聞いてくれ給え。観察で出身地・家族構成・趣味・前職・加入理由は大体推理できたのだよ。でも、推理結果と実際の行動パターンがどこかちぐはぐでねぇ、それで記憶によく残ったというわけさ。」
涼「犯罪心理学者に言われると怖いなそれ。」
ユ「探偵屋って呼んでくれないかな?」
涼「はいはい。で?」
ユ「実際に会話してわかったけれど、彼の言う“矛盾”は随分面白いものなのだよ。」
涼「そうなの?」
ユ「そう。同じようなモノが私にもあれば、もっと人間らしく生きられたかもしれないと思うほどにはね。」

涼「そりゃ随分なネタだぁ。医療班と言えば、最近ヴォイドさんを目で追いかけてること多くなかった?ユウヤミ?」
ユ「そうだったかな?」
涼「あったでしょ、メタな話だけどヴォイドさん過去編が公開されたくらいに。」
ユ「本当にメタだねぇ、しらけるんじゃなかったのかい?作者さん?」
涼「はぐらかすの?」
ユ「ふぅ。知っても仕方ない事だと思うのだけど。需要は……ありそうだねぇ」
涼「アリアリの有明海だから。」
ユ「同族のにおいがしたのだよ、ホロウ君からね。」
涼「同族ってどの?」
ユ「合理的な思考のサイコパス。社会生活不適合者な上に様々な犯罪に関与。拭っても取れない血の匂いがあるってところだろうねぇ。闇医者だった話はみんな知ってる事だし、観察でわかる範囲も想定内。別段面白い人間だとは思わないのだけれど、同族だと気になって仕方ないのだろうね。」
涼「ヴォイドさんが面白くない発言は引くわー」
ユ「其方から聞いたのだろう?もうやる気もないのだけれどね、去年捜査委託された案件の中に数件、追いかけても岸壁街より先の情報が見つからなかったものがあったのだよ。まだ確証は掴んでないのだけれど、あの案件に関わっていたのかもしれないね。今更興味ないけど。」
涼「なーんて事言って本当は?」
ユ「それ以上かい?悪趣味だねぇ」
涼「ハッキリさせないと親御さんに失礼でしょ。」
ユ「彼女は儲かるものへの嗅覚が鋭いだろう?ビジネスパートナーに良さそうだと思ってね。」
涼「恋愛的な意味は無いと?」
ユ「人間に絶対はないよ。意志を持った生物である限り、未来は複数存在するものなのだからね。少なくとも女性は全員美しいと思っているよ。」
涼「えっと……本気?」
ユ「野郎よりは美しいだろう?常に芸術のモデルは女性が多いのと同じだよ。」

涼「ちょっと気になるから聞くんだけど、アサギくんとかアキ先生とかテディくんとかは女子寄りの顔立ちだけど、ユウヤミとしてはどこに分類されるの?」
ユ「美しく無いの中のマシな方だね。」
涼「うわ、酷っ!予想通りだけど酷い。後でヒ素飲ませてくれるわ!」
ユ「ヒ素?痛いのは嫌だな、ウィスキーと雪山の方がいいな。」
涼「痛くないでしょ、薬物耐性あるくせに。」
ユ「なぁんだ、知ってたの。……ふわぁ〜あ。そろそろ部屋に戻らせてくれないかい?あんまり寝不足だとヨダカにお説教されてしまうのだけど。」

涼「そう?じゃぁ最後に1つ質問させて。ぶっちゃけヨダカの事はどう思ってるの?」
ユ「ヨダカ?軍警が無料でくれた下僕だけれど?」
涼「下僕……」
ユ「あの性能は普通に買ったら私には手が出せないよ。さすが国民の血税で購入してるだけあるよね。私が変な素振りさえ見せなければ、その辺の人間よりずっと使い勝手がいいよ?
さてじゃぁ、私はこれで失礼させて貰うよ。good night. and have a nice dream.」
涼「hymn先生の台詞をパクるなよ!!」