薄明のカンテ - ネビロスと面談
ネ「帰りますね」
燐「帰るなよ」
ネ「今日こそは菓子をまとめ買いしようかと思っていたのですが…」
燐「そう言や気付いたら菓子まとめ買いキャラになってたよね。そうだネビって各々なんて呼んでるの?」
ネ「何ですか菓子まとめ買いキャラって。…各々?基本は呼び捨てにしてますね。年上の方には敬称を付けますが…同年代以下と機械人形は呼び捨てにしてます。ただし、 絶対に名前を呼ぶのが信条です。 名前は大切なものですからね…」
燐「って事は?アサギ、ギルバート、 テディ、 ヴォイドってな具合に?」
ネ「ええ、基本は」
燐「ふんふん…あのさー…聞きづらい事聞いても良い〜?」
ネ「何ですか…」
燐「ネビ君、もう寝た?ねえねえ寝た?好きな子とか言い合わない?」
ネ「修学旅行ですか。…私には、 妻がいますから…」
燐「だから聞きづらいんだって…(血涙)」
ネ「今はまだ…彼女の事を考えない様にするので精一杯です…やっと目を逸らしているところですから…向き合う事すらもまだ現実的ではありませんよ…」
燐「だよね…ごめんよ…ちなみに結社に気になる人いるの?」
ネ「気になる…まずはユリィですかね…あんなに気さくに…と言うか距離感があまりなく愛称を付けられるのは初めてで したので。彼女と言う人間に興味は湧いてます」
燐「人としての興味」
ネ「ああ、ユウヤミもですね。彼は何だかおそらく近付き過ぎるといけない人間だと思ってますよ。 気になるけれど、気になるからこそ気にしない様にしてる人ですかね…」
燐「矛盾した興味」
ネ「ヴォイドはアウトローに染まり過ぎてるとは思います。 しかしあまりにも色々な事に無頓着過ぎるんでユウヤミほど構えたりはしませんね」
燐「ほーん。ちなみに、 かつて火を見て安心していたネビさんですが交友関係は?」
ネ「基本的に誰とも距離感は同じくらいだと思いますが…ああ、医療班は流石に距離が近いですけどね。 特にジークにはよく窘められたりもします。己の身に価値を感じていないの で酷使しがちなのですが、ジークはそう言う時によく止めてくれますね…」
燐「ほーん」
ネ「何だか腹の立つ相槌ですね」
燐「あの、それでそのミアちゃんの事は…? (そわそわ)」
ネ 「………」
燐「(アレ…?)」
ネ「ミアは…彼女は…一生懸命なところが魅力的なんじゃないですか…?」
燐「照れてるよ。 こりゃ参ったね修学旅行の夜だよ」
ネ「帰ります」
燐「ごめんなさいもっと詳しく聞かせてください」
ネ「詳しくも何も…ただ少しだけ見ていて落ち着くんですよ、ミアは…。朗らかに仕事をしている姿もね」
ヴ「あ、燐花。ネビロスっていつもミアの事目で追ってるよ」
燐「ほんまでっか」
ネ「帰ります」
燐「待って待って!ヴォイド、詳しく!」
ヴ「そのまんま。 ネビロスが仕事の合間とか無意識に外見てたりしてるんだけど、ミアがいる時はミア見てる。多分癒されるものを目で追ってるんじゃない。たまに見ながら溜め息ついてるから幸せ逃げそうだと思ってたけど」
ネ「余計なお世話です」
燐「ほへ~目で追ってる…、 ねえ 」
ネ「…何ですか」
燐「恋か」
ネ「帰ります」
燐「帰りたがらないでよ」
ネ「ヴォイドも余計な事言わないでください」
ヴ「ん…あー、うん。あ、 ミアと言えばあの子だけだな。私に普通に話しかけてくるの。お礼に悲しい記憶を消してあげようかなって思う時あるけど」
燐「え?それって、ロボトm」
ネ「ミアに近付くな、ヴォイド。 下手な真似をするなら私が貴方を止めます」
ヴ「ああ、やめた方が良い。私慣れてるから言うけど割と面倒だよ解体は。そもそも面倒な作業なのに知り合いとかになると上層部がうるさいだろうし余計ネビロスはやりたくない」
ネ「本当に貴方は色々と欠落してますねえ…重要視してるのはそこですか」
ヴ「そう?んー…そうなのかな。 だって結社に目ぇ付けられたら衣食住の確保がままならなくなる」
燐「急に物騒な話にすなよ」
ネ「まあとにかく、このヴォイドですらミアには何かしてあげようと思う時がある、 と言う事ですよ。そうさせる物を彼女は待ってるんです。つまり、私が目で追うのもそう言う理由です。今後も深追いはせずに…」
ヴ「あ、逃げた」
隣「絶対ミアちゃん意識してるよな、ネビ…」

ネ「ミサキさんは何故かさん付けで呼んでしまいますね。彼女の何がそうさせるのか分かりませんが。ロナは呼び捨てなんですがね。ミサキさんをさん付けで呼んでロナを呼び捨てにしてしまうので最初は戸惑われましたよ」

多分、ミサキちゃんとは過去に繋がりがあって世話になったから無意識にじゃないかな?と思うけど。 ネビがそれを知るまで黙っておこう。
おそらくネビは近しい人は呼び捨てで呼ぶのかも(年上を除く)。前線駆除班は怪我とかして出入りが多いから自然とそうなるのかもしれない。 そのくらい距離が縮まったりしてるのに、まだ少し無意識に壁を作りがちかも。
その壁をいつか取り払える誰かがいたらネビは幸せだろうなぁ…。


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