薄明のカンテ - サブキャラ座談会

ダリア「えっと……みなさ〜ん! サブキャラだけの座談会はじめます!司会は、わ、私っ、ダリア・ダールが僭越ながら務めますので、宜しくお願い致します!」
ジニア「あ、ダリアが作者代理なんだね〜。で、テーマは何?」
ダリア「本日のテーマは『結社メンバー、皆から見てどう?』です!」
エーデル(以下A)「私が語るとしたらやっぱりよね?」
 Aの言葉に頷くヴィーラ(以下B)、シーリア(以下C)。
ABC「「「ロード様!!」」」
ティモフェイ(以下ティーマ/露語の愛称呼びです)「人事部のロード・マーシュ? 確かに人気あるよねー。まぁ、確かにあの優しい態度は女の子には堪らないか」
リーシェール(以下リー夫)「僕が腰を悪くして倒れていた所、医療ドレイル班に連れて行ってくれる優しい彼ですからね」
B「リーシェールさん! それ、初耳情報です!」
C「自分の活躍をわざわざ他人に吹聴しないロード様って……」
ABC「「「素敵……」」」
 ウットリとした表情で脳内に浮かんでいるであろうロードの姿を思い浮かべるABC。
ジニア「きっとオルヴォ先生だって同じ現場に居合わせたら同じ行動するに決まってるじゃない」
ダリア「ファウストさんだってそうだと思いますけど……」
 それぞれ想い人の名前を呟くダリア&ジニアの声はABCには聞こえていない。というか彼女達に延々と語らせるとページがロードさんで埋まりかねないので別の人に話を向けましょう。
ダリア「えーっと……お二人共既婚者ですし『好きな人は?』なんて愚問になりますので、結社で気になる方っていらっしゃいますか?」
ティーマ「気になる人? 総務部総務班同じ部署リアムかな。というか娘のリリアナちゃんのことなんだけど」
ジニア「まさか虐待の傾向が見られるとか!?」
 仕事柄、子供の名前に敏感に反応するジニア。そんなジニアに笑って「違うって」と否定するティーマ。しかし、一転して真剣な顔になる。
ティーマ「リアムとリリアナちゃん、全然顔似てないよね」
 静まり返った座談会会場。
ジニア「確か『母親似だ』って言ってたような……」
ダリア「そ、そういうこともありますよね」
ティーマ「でも遺伝子の半分は父親である以上、どこか似てる筈なんだけどどっこも似てないんだよ!?」
リー夫「良いじゃないですか。子どもが元気に生きているというだけで……似てる似てないなんて瑣末な事ですよ」
 リー夫の言葉に先程以上に静まり返る座談会会場。
 という訳で【リーシェール夫妻がテロで子供を亡くしている】のは周知の事実であり【シュミット親子が実の親子ではない】事は秘匿情報です。
ダリア「え、えっと、その、あの……」
リー夫「ああ、困らせてしまいましたね。代わりに調達ナリル班の子達について語りましょうか――皆、とても良い子で可愛い子達ですよ。一人前の大人と同じように働こうと一所懸命で、僕としてはそんなに無理に背伸びしなくても良いと思うのですが大人が情けない姿を見せられないですよね。まぁ、僕は良く腰痛が悪化して心配かけてばかりなんですが」
 そう言って「はっはっは」と笑うリー夫だが、他の人達は曖昧に笑うことしかできない。
ダリア「わ、私、テディ君にはお世話になったことがあったんですが、とても良い子ですよね」
リー夫「そうですね。見た目で驚く人が多いですが、とても気の利く優しい子ですし、センスもあって交渉力も大人顔負け。そういえば結社内の自動販売機、飲み物の種類が豊富だとお気付きでしたか?」
ティーマ「そうなの?」
A「休憩所によって微妙に違うものが置いてありますよね」
B「そうそう。好きなものだと、わざわざ買いに行っちゃいます」
C「あれも何か意味があるんですか?」
 細かいことに気付かないティーマと、気付いていたロード親衛隊。
 なお、ダリアとジニアは水筒派のため気付いていません。
リー夫「あれは調達班の子達が考えてくれたものなんですよ。『色んな国や文化の人がいるから色んな飲み物を置こう』って。同じものを大量発注した方がコスト面では良いので……経理部の貴族のベネットさんとの舌戦は見事でしたね」
ダリア「あの子、貴族とも臆せず戦えちゃうなんて凄いですね」
A「ベネットさんって見た目からして凄い『貴族』って感じで話しかけにくいところあるよね」
B「分かるー!人事部にもナシェリさんがいて私達、貴族は見慣れてもおかしくないのにねー」
C「でも怒鳴ると怖いけど仕事は真面目で良い人なんでしょ?」
A「シーリア、それ誰に聞いたの?」
C「ファンさん
ティーマ「あー、あの兎頭国人さんね。あの人、顔も綺麗だし服装も見慣れない感じだから結社内歩いてると凄い目を惹くよね」
ジニア「ファンさん、子どもにも優しいから保育部の子ども達からも人気あるのよ。リリアナちゃんがバスボム貰った?って皆に自慢して他の子が羨ましがっちゃって大変だったなぁ」
B「いいなー、経理部。ベネットさんとファンさんと同じ空間で仕事に出来るなんて最高だよね」
A「異動する?」
C「異動しても友情は永遠ね」
B「ちょ、ちょっと待ってよ! 人事部うちには一人で十分すぎるイケメンがいるんだから異動の必要は無いわ!」
 人事部のイケメン=ロード、であるのは当然のことです。
 尚、経理部のキャラシ有といえばアルヴィがいますが、彼の印象は薄すぎてサブキャラ達の話題に上がることはありませんでした。
ダリア「えっと……少し男性について続いてしまったので女性の話にしましょうか。第三小隊とか」
 ダリアの言葉に途端に嫌な顔をするロード親衛隊ABC。
A「前に機械人形マス・サーキュアサギの件で揉めた印象が強くて……」
B「怖かったわよね、あの時」
C「ナシェリさんが応対してくれなかったら……あの人、見た目からして怖いし、お近付きにはなりたくないわよねー」
リー夫「そうは言っても部下の方には好かれているようですけどね。良く楽しそうにされてる姿を見掛けますし」
ティーマ「リアムの知人で第三小隊のミカナギさんってブリノヴァさんと正反対のような見た目だけど、凄く慕ってるってリアムが何かブツブツ言ってたなー」
ダリア「わ、私も掃除のモップ引っ掛けそうになったんですけど……笑って許してもらったことがあって……優しい人だなぁって思いました」
 見た目は怖いもののバル姐は態度が高圧的でないため、サブキャラからの評判も上々のようです。ただ、人事部は未だにビビっていると良いなぁと個人的に思っております。
ジニア「女子なら私はヴォイド・ホロウさんが気になるかな。医療ドレイル班の美人さんなんだけど、フランソワ君が凄い懐いてて保育士としてはちょっと嫉妬しちゃうくらい」
ティーマ「フランソワ君ってエルナーさん家の子だね。うちの娘が良くカッコいいって騒いでるよ……(血涙)」
A「ホロウさんって……」
 何やら言いかけて自分の胸部に目を落とすロード親衛隊達。
 ささやかな丘がそこにあるだけなのは言うまでもないです。
ダリア「えーと……あの……皆さん……?」
B「きっとロード様もああいう人が好みなのよ」
 ロードさんが胸部以外も全てを愛していることを知らずに鋭い事を言い出すB。何となく親衛隊の中ではBが一番抜け目がないイメージです。
C「男なんて皆そうよ……」
 呟くロード親衛隊に何も言えない男性二人(笑)
ジニア「ちょっと、ダリア!司会としてこの状況どうにかしなさい!」
ダリア「えっ、えーと……ざ、座談会っていいものですねぇー、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!」

――収集つかなくなったため某映画番組の解説者のセリフにて〆